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家族釣行レポート
今年も息子と寒河江C&R(7月21日)
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毎年この時期になると、我が家の息子が寒河江キャッチ&リリース区間(寒河江C&R)へ釣りに行こうと誘ってきます。梅雨のこの時期は、息子でもイワナやニジマスが簡単に釣れてくれることを知っているからです。実は息子と釣りに行くのは私にとってはとても楽しみなのですが、中学3年ともなるとクラブや受験で忙しく、なかなか一緒に釣りに出る機会もありません。少し寂しい思いをしているところに息子から声がかかると、無条件に出かけてしまいます。今年も寒河江C&Rは息子にも笑顔で迎えてくれました。
最近は釣りブームが去ってしまったのか、どこも釣り人の姿がめっきりと減ってしまっています。ここ寒河江C&Rでも同様なのですが、それでもやはり日本で最初にC&R区間を設けた先進の地だけに、土日ともなると、他の釣り場とは比べ物にならないほどの釣り人が訪れています。この日は前夜からの雨でフライには釣り辛い状況だったせいか、釣り人の数は少なめでしたが、それでも、ご覧の様な女性フライフィッシャーまで含めて、何人かのフライマン・ルアーマンが釣り場に散らばっていました。
最近ではすっかりキャッチ&リリースも認知され、全国どこにでも寒河江C&Rと同様の釣り場が設けられています。山形でも他に3箇所ほどのC&R区間があるのですが、やはり一番良く釣れてくれるのは、ここ寒河江のC&R区間です。この釣り場は特別な料金設定をしておらず、通常の日釣り券や年券、あるいは山形県内の共通遊漁証でも楽しめます。しかも、中学校3年までは無料で、息子でも立派に尺イワナが釣れてくれ、一緒に釣りに行くにはもうこれ以上の場所はありません。
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ミヤマシャジン(深山沙参) |
イワイチョウ(岩銀杏) |
チングルマ(稚児車)の苞果 |
| 本レポート中に掲載の山野草は全て、前日の7月20日に蔵王「芝草平」にて撮影した高山植物です。 |
この日は前夜から19mmの降雨が有り、釣り場に到着した午前11時ころは、まだかなり濁っていました。お陰で、いつもならしっかりと釣り場を占領しているフライマンたちが殆ど見えません。透明度の上がってくるのを待って、朝日山の家などで待機している様子。実は、こういう時こそがルアーで遠慮なく釣りまくれる絶好の機会なのです。息子と二人で早速釣り始めました。そして、釣り始めて5分も経たないうちに、まずは息子のロッドが曲がりました。
写真の26cmほどの綺麗なイワナが釣れてくれ、まずはボーズ逃れで一安心。しかし、この後、事態は予想以上の展開を見せてくれることになりました。濁りでかなり釣れるだろうとは予想していたのですが、どうです、ご覧の様に殆ど入れ食い状態で、息子のロッドに次々とイワナやニジマスがヒットし始めました。息子と一緒に何度かこの釣り場には来ていますが、こんなにヒットするのは、初めてでした。写真を撮影するのに忙しくて、実は私自身はほとんど釣りになりませんでした。
それにしてもどうでしょう、釣れてくるイワナがどれも非常に綺麗で、ヒレピンの状態なのは驚きです。C&R区間が立ち上がった当初は、尾ビレの丸い魚が良くヒットしてきたものですが、3年ほど前からどんどんと魚の状態が良くなり、最近は自然の渓流で釣るのと殆ど変わりない綺麗な魚体のイワナが釣れてきます。ただ、残念ながら、ニジマスは以前よりは綺麗になったものの、まだまだ尾ビレの丸い、傷ついた魚体が多く釣れてきます。やはりニジマスは釣られ易く、ある程度は仕方ないのでしょう。
結局、この日は11時ころから16時ころまで5時間ほど釣り、息子は20尾ちかく、私も2桁の釣果を上げることができました。良く見ると、周囲のフライマンたちは濁りで殆ど釣れてはいないようでしたが、うーん、こういう雨上がりの濁った日は、やはりルアーに限ります。本当はHPの写真用に、朝日山の家の前で陣取っていたフライマンに釣って欲しかったのですが、結局最後まで釣れている写真は撮影できませんでした。
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キンコウカ(金黄花) |
トキソウ(朱鷺草) |
ハクサンチドリ(白山千鳥) |
釣り方などを少しおさらいしておきましょう。この釣り場での釣り方や考え方については何度もこのHPで紹介していますが、まだご覧になっておられない方は是非、過去のレポート(「久し振りに次男と寒河江C&R」、「親子で寒河江C&R」、他)もご一読下さい。今年も釣り方やポイントについてはなんら変わる事もありません。下図は過去に使用した朝日山の家の前の釣り場を示したものですが、今回もなんら状況は変わりませんでした。そして、長年に渡り釣り場をしっかりと管理して頂いている、最上第二漁協さんや朝日山の家の人達に、ぜひ感謝して頂きたいものです。
さて、今回もさまざまなルアーを使用しましたが、昨年まで主に使っていたWavyが入手困難になってしまったため、最近は、下写真のMMミノー48Sを良く使っています。このミノーは某釣り具量販店さんのオリジナルだそうですが、600円前後と非常に廉価で、しかも良い動きをしてくれます。ただ、軽いためあまり飛びません。そのため、左下写真の様に尾部に小さな噛み潰し錘2個を熱で焼いて埋め込み、かなり早く沈む様にしかも良く飛ぶ様に改良して使っています。
そして、ここC&Rではリリースが前提の釣りとなりますので、2個付けられているフックのうち腹部の方を取り外し、尾部のトレブルフック1個だけにして釣っています。フックのカエシはペンチで全て潰してから使っています。バレ易くなりそうな気がしますが、ラインにテンションさえ掛けていれば、返って刺さりが良くなる分、バレる確立が低くなるようです。もちろん、この尾部のフックもシングルフックに取り替えて頂ければ最高なのは言うまでもありません。(2003年より、寒河江C&R区間では、ミノー・スプーンともに、シングルフック・バーブレスが義務付けられました。バーブレスであってもトリプルフックの使用は出来ませんのでご注意下さい。)
この日は午後に入り次第に透明度が上がってきましたが、透明度が低いうちはニジマスよりもイワナの方が良く釣れる様です。殆どのポイントを息子にまず釣らせていますので、尾数では全く適いませんでしたが、3時頃、かなり透明度が高くなってきたころ、上写真の50cmちょっとのビッグサイズのニジマスが私のロッドにヒットしてくれ、なんとか父親の威厳を保つことができました。寒河江C&Rは今がトップシーズンです。これから9月末の禁漁まで、残り2ヶ月ちょっとになった渓流シーズンですが、雨上がりを狙って、是非ルアーフィッシングを楽しんでみて下さい。
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アカモノ(赤物) |
ウラジロヨウラク(裏白瓔珞) |
ホタルブクロ(蛍袋) |
【今回使用のタックル】
次男:ミッチェルTroutia730ft、シマノBioMasterXT1000、呉羽シーガーエース1号(6lb)
私:Wellner8ftTroutRod、シマノBioMasterXT2000、呉羽シーガーエース1号(6lb)
使用ルアー:Wavy50S緑、改造MM-Minnow48S鮎、MissThetisSD、他
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