2001年の記録

2001 Seazon's Trophies


皆さんにとって、21世紀最初の年はどの様なシーズンでしたでしょうか? 思い出に残るシーズンになったでしょうか? それとも、あまり良いシーズンではなかったのでしょうか? 毎年禁漁に入った10月の初めに、そのシーズン全体を振り返ることを恒例にしています。さて、今年はどの様なシーズンだったのでしょうか?



今年の渓流釣りシーズンも昨年に引き続き記録的な豪雪から始まりました。今年は1月にドカ雪が降り、北陸方面では観測史上最高の積雪を記録した所もありました。東北でも昨年と同レベルの豪雪となり、3月の解禁を向かえても積雪で入れる渓流が限られ、3月一杯の釣果はさっぱりでした。しかし、幸いにも3・4月の平均気温は例年より高く推移し、急速に雪融けが進むと釣り場も広がり、当初の予想どおりに各地から大物のニュースが届き始めました。

7月初ころまでは雪代も安定して流れ、ルアーだけでなくフライや餌釣りの人達からも次々と大釣りのニュースが舞い込み、敵知らずの数年振りの絶好調の状態が続きました。しかし7月中旬ころから平均気温は異常な高温を記録し始め、東北の多くの渓流で極端な渇水状態に入りました。そして8月初には多くの堰堤プールが干上がってしまい、渓魚たちは源流部へ遡上し、やがて釣り切られてしまったものと考えられます。

スポーツ産業白書などのレポートの通り、97年をピークに釣りブームは斜陽化を始め、このところの釣り人口は1990年当時と同じ程度にまで減少している様です。釣り人の減少と反比例するように渓流での魚影は復活し、昨年後半から各地で好調が伝えられる様になってきました。そして今年に入ってもその状態は維持され、シーズンを通して好調な状態が続いていた様です。ただ、今夏の異常とも言える渇水が、来年度以降にどの程度の影響を与えるのかが未知数であり、興味のあるところです。

私の個人的な2001年は、ここ数年で最高の釣果に恵まれた年でした。特に5・6月の絶好調は私自身も全く同じで、これほどまで釣れて良いものなのかと驚かされるほどでした。ただ、渇水を始めた夏以降は、長年疑問に思っていた渇水による魚の移動がその後の釣果にどの様に影響するのかを調べるため、源流部へ多く足を伸ばしました。そのため堰堤プールでの釣りをあまりできず、8月後半以降これと言った大物は釣れてはくれませんでした。

ここ数年は堰堤プールを中心とした釣りに終始していますが、今年は夏以降に頻繁に源流部に入れたこと、県外での釣行が大幅に増えたこと、5月には2回目のレイクトローリングを体験できたことなど、少しは変化も見られ充実したシーズンでした。ただ、今年、半世紀を迎えた私には、源流釣りをするには体力的に既に限界を超えており、今年も念願の八久和釣行を果たす事ができなかったことは、とても残念でした。あと何年、この様な釣りを楽しむことができるのか、そろそろ気になる年代に入って来たようです。

最後に、今シーズンも沢山の楽しい思い出をプレゼントして頂いた、TLF掲示板・山形渓遊会・福島のフィッシングフィールドML・友人の皆さんに、この場をお借りしてお礼を申し上げます。ありがとうございました。



ダム湖での最大の釣果:イワナ41cm、2001年4月27日、荒川水系、ダム湖、快晴、透明度高い、Wavy50Sゴースト鮎、Report:ダム湖の大物釣り
東北のダム湖では平均的なサイズのイワナ。わずかにアメマス化している。

銀山湖での釣果:イワナ41cm、2001年5月13日、奥只見湖、快晴、透明度非常に高い、メーカー不詳のジグ6cm銀、Report:銀山湖のレイクトローリング
銀山湖ではこれでも小物。腹部にオレンジの斑点を残す源流育ち?

2001シーズン最大の釣果:イワナ46cm、2001年5月26日、飯豊水系、堰堤プール、快晴、透明度高い、Wavy50Sゴースト鮎、Report:堰堤の大物釣りとよーちんオフ
身近な所での50cmオーバーを期待した年だったが、結局、例年と変わらなかった。

渓流での最大の釣果:イワナ36cm、2001年9月16日、荒川水系、渓流、曇、透明度3m程度、Wavy50S緑、Report:山形渓遊会秋季釣行
釣り人の非常に多い渓流で釣れた尺2寸は、とても嬉しかった。

2001年の記録

毎年、ごく簡単な形式で釣果の記録を行っています。以下のデータは、管理釣り場での釣果を含まず、寒河江などC&R区間での釣果を含んでいます。イワナ・ヤマメの釣果のほとんどは完全なネイティブか稚魚放流物の巨大化したもの、虹鱒のほとんどはC&R区間での放流物となっています。今シーズンの釣行回数は昨年より少し増えただけでしたが、イワナの尺上尾数(80尾)・40cm上尾数(7尾・下写真)は過去最高を記録しました。特に自然河川での成魚放流ではない尺上イワナは70尾を越えていて、昨年の倍以上・ここ数年の平均の3倍以上に達しています。


4月27日 5月5日 5月13日 5月26日 6月23日 6月30日 8月8日