皆さんにとって、2000年はどの様なシーズンでしたでしょうか? 思い出に残るシーズンになったでしょうか? それとも、あまり良いシーズンではなかったのでしょうか? 毎年禁漁に入った10月の初めに、そのシーズン全体を振り返ることを恒例にしています。さて、今年はどの様なシーズンだったのでしょうか? 20世紀最後の渓流釣りシーズンは、記録的な豪雪から始まりました。今年の雪は後半になり降り始め、3月の解禁を迎えてもなお積雪が増え続けるという異常事態となりました。ようやく雪が治まった4月からは、今度は土日毎の悪天候に見舞われ、毎週末に強い濁りの雪代に悩まされる状態が6月末ころまで続きました。加えて、昨年夏の大渇水により各地の堰堤プールが干上がってしまい、堰堤プールから尽く魚影が消えてしまっていました。この情況は今年に入っても変わらず、7月初まで、堰堤プールでの釣果は殆ど見られませんでした。 そして今年は本当に異常な天候が続きました。雪代が落ち着きを見せ始めた7月初からは今度は大気のとても不安定な状態が1ヶ月以上も続き、関東〜東北南部に連日の様に強烈な夕立を降らせました。多くの河川で鉄砲水が発生し、それが本流部での超大物の釣果を誘う事になり、7月半ば以降、堰堤プールではにわかに大物ラッシュが続きました。この情況はお盆から8月末ころまで続き、お盆以降の渇水の釣り辛い時期にも関わらず、あちこちで大漁かつ大物の話が聞かれました。 私の個人的なミレニアムを振り返ってみると、前半はここ数年で最悪、後半はまずまずといったところでした。3〜5月の堰堤釣りのトップシーズンは荒天と魚影の見えない堰堤プールで悪戦苦闘を強いられました。5月に予定していた堰堤のフローターオフは、余りにも魚影が見えないため、また、7月の寒河江オフは大型台風に直撃され、私の企画したオフは全て中止に追い込まれました。 しかしこういった最悪の事態も、7月半ばには一気に好転しました。夕立で源流部のイワナが押し流されて堰堤や本流に溜まり始めたのです。それまで沈黙を保っていた各地の堰堤プールや本流で大型の渓魚が次々とヒットし始めました。例年なら3〜4月にその年の一番の大物が釣れるのですが、今年はお盆の後に今年最大のイワナ45cmが、しかも渓流域で釣れています。とても珍しい年だったのではないかと考えています。 一方で、今年も結局、堰堤プールを中心とした釣りに終始し、サクラマスや本流釣りなど、他の釣りに手を出す事はあまりありませんでした。しかし、6月には初めてのレイクトローリングを経験させて頂き、また9月半ばには奥黒部へ12年ぶりの釣りとトレッキングに出かける事ができ、少しは変化の有ったシーズンでもありました。 最後に、今シーズンも沢山の楽しい思い出をプレゼントして頂いた、TLF掲示板・山形渓遊会・福島のフィッシングフィールドML・友人のみなさんに、この場をお借りしてお礼を申し上げます。ありがとうございました。
●2000年の記録 今年もごく簡単な形式で釣果の記録を行っていました。以下のデータは、管理釣り場での釣果を含まず、寒河江などC&R区間での釣果を含んでいます。虹鱒の釣果の多くはC&R区間での放流物。イワナ・ヤマメは殆どが堰堤などの稚魚放流物の巨大化したものとなっています。釣行回数は昨年よりは増加しましたが、釣果総尾数は昨年よりやや減りました。 |