本当は、先週(7月8/9日)行われたハズの「寒河江オフ」の模様と一緒に、盛期のC&R区間の模様をお伝えするつもりでいたのですが、残念ながら大型台風の直撃を受けてオフは急遽中止になってしまいました。仕方なく、リベンジのつもりで一人でC&R区間を訪れ、様子を見てきました。同時に、今回は新しいミノーの試釣も行い、また、朝日山の家の志田さんにも久々にお会いし、最近のC&R区間の情況なども色々とお伺いしてきました。 今年で3年の実験期間を終えた寒河江のキャッチ&リリース区間(C&R区間)ですが、相変わらず有名ポイントにはフライマンが所狭しとロッドを振っています。一昨年は5000人、昨年は1万人近い釣り人を集めたというC&R区間も、いよいよ今年からが正念場です。6月末には地元の関係者が集まり「大井沢C&R推進協議会」が発足し、今年から更に一歩進んだ活動が展開されようとしている様です。まずは朝日山の家の志田さんにお会いし、最近のC&R区間の様子や協議会の活動などについて、お話を伺ってきました。 下の写真は、今回の協議会で決められた内容を元に、新たにC&R区間各所に掲示される予定のカンバンです。基本的には内容は昨年までとほぼ同じですが、一部ルールが付け加えられており、注意が必要です。特に最近は急激にお客さんが増えたため、あたり構わずゴミを投げ捨てたり、民家の近くで夜遅くまで騒いだりキャンプをしたりと、マナーの悪い釣り人も増え、地元の人たちからかなり苦情がある様です。そのため、以下の文面がカンバンに加えられています。地元の人たちにとってはかけがえの無い生活の場である事を忘れずに、釣りを楽しんで頂きたいものですね。 1.ゴミは必ずお持ち帰り下さい。 2.トイレは、公衆トイレをご利用下さい。(キャンプ場・伝承館・見付バス停) 3.キャンプは、伝承館前の指定地以外では禁止されています。 (伝承館前キャンプ場は)無料ですが、必ず伝承館受付に申し込み、注意事項をご確認下さい。 4.農道・私有地等での、迷惑駐車・無断駐車は固くお断りします。 キャンプについては、伝承館前キャンプ場以外での幕営が禁止になりました。付近の川原でキャンプされるケースが多かったのですが、川沿いの土手の上の土地は、実のところ、殆どが私有地です。駐車スペースもまた然りです。下の写真は伝承館とそのカンバン、キャンプ場です。 もう一点、最近は遠来の釣り人が増えたため、そういった車を専門に狙う車上荒らしが横行している様ですので、釣りに来られる方は十分に注意して下さい。狙われるのは早朝の薄暗い時間帯が多く、遠くから遊びに来られたお客さんが釣りに夢中になっているのを見計らって、ガラスを割るなどして金品を持ち去る手口の様です。それも、最も人出の多い朝日山の家のすぐ近くなどでも犯行に及んでいるらしいので、油断は禁物ですね。 釣りの方のルールは昨年と大差有りませんが、昨年からダム上流の全ての河川の第一堰堤まで(堰堤の無い小渓流は全川)がC&R区間に拡大されています。堰堤のない小河川では折角放流した渓魚が沢に遡上して行き、人目の無い状態で釣られて持ち去られてしまうため、下記の様なカンバンも新たに設置される事になっています。 ところで今回、伝承館前のキャンプ場の写真を撮影に行った所、偶然にも某釣り具店の主催するフライキャスティングスクールに遭遇しました。しかもそのスクールの生徒さんの中に、見慣れた顔が2つ、、、、、堰堤オフなどにも出席されたことのあるtomyさんとYさんでした。ここC&R区間は、足場も良く広々としていてフライが振りやすく、それでいて良く釣れるため、様々なキャスティングなどのスクールが頻繁に開催されています。 さて、そろそろ本題の釣りに話題を移しましょう。正直なところこの日、私は午前様で飲み歩いていて、目覚めたのはお昼近く。のんびりと大井沢に出かけ、釣り始めたのは14時ころからでした。最近は山形自動車道が月山ICまで伸び、山形の自宅から大井沢まで車で35〜40分の近さです。お陰で焦って早朝から大井沢に釣りに出かけることは皆無になってしまいました。 この日の水況は、ここ2〜3日続いた夕立のためか透明度は1m足らずと、フライには少し辛い情況でしたが、逆にルアーのテストには最高の条件でした。わざわざ絶対釣れるC&R区間に釣りに来たのは、理由もありました。2種類のまだ使ったことのないルアーをテストするためでした。(下写真参照)(2003年より、寒河江C&R区間では、ミノー・スプーンともに、シングルフック・バーブレスが義務付けられました。バーブレスであってもトリプルフックの使用は出来ませんのでご注意下さい。) 1.写真左:kplusミノー このミノーは、サイト「The simple outdoor life(神奈川県)」のTaki氏に作成頂いたものです。Takiさんは様々な釣りとアウトドアに関連するグッズを製作されていて、ミノーもその一つです。偶然にも私の掲示板に遊びに来られていたTakiさんに、私が「毎秒1mで沈むミノーは作れませんか?」と聞いてみたところ、本当にそれを作って送って頂いたと言う訳です。インターネットの時代ならではの、お話ですね。 2.写真上中央・上右:Luna47mmシンキングミノー このミノーは今年春に発売予定が遅れていて、最近になりようやく店頭に並んだものです。このタイプのシンキングミノーは殆ど発売されておらず、これまではWavyとAthleteミノーくらいでした。形状がおなじみのWavyミノー(写真下中央・下右)と良く似ており、しかも47mmとWavyの50mmより小さく、より小規模な堰堤プールや管理釣り場で威力を発揮するだろうと期待していたものです。 今回使用したミノーは写真の左側の3つで、いずれも腹部のフックを取り外し、尾部のフックもカエシをペンチで潰し、魚に対するダメージを少なくなる様に工夫したものです。なお、右の2つのミノーはいずれも新品の写真で、今回は使用していません。
さて釣果の方ですが、さすがに魚の豊富な寒河江C&R区間です。14時ころから釣り始め、たった1時間半で尺上3尾を含む11尾のイワナの釣果が見られ、バラシを含めると20尾近くにも及びました。実は余りにも良く釣れるため、手がシビれてきたため引き上げたのでした。 テストの結果はどちらのミノーも良好で、満遍なく良く釣れてくれました。Taki氏のkplusミノーは重くて非常に良く飛ぶため、太い寒河江川でも投げすぎると対岸(50m近い)に届いてしまう位です。流れに軽く真横に投げ素早く引いてくると、底石にコツコツと当たりながら、やがてイワナのガツッという当たりが出てくれます。それも、あまりにもあっけない位に簡単に魚が掛かってきます。やはり底は良く釣れますね。 ただ、残念なことに、余りに底を釣り過ぎたせいで、折角の手作りミノーを1個根掛かりで無くしてしまいました。2個送って頂いたのですが、もう1個は堰堤での使用にとっておく事にして、テストは早々におしまいになってしまいました。 Luna47mmの方もすこぶる好調で、こちらは余り沈みませんがキビキビとしたトゥィッチングを楽しめ、しかも魚を良く誘ってくれます。動きもWavyに似ており、左右に良く動きます。ただ、やはり短い分、軽く、飛距離はWavyほどは稼げません。それと、リップの位置がWavyよりやや胴体側に付けられているせいか、Wavyよりは左右の動きがややおとなしい様です。しかし強い流れには非常に安定しており、やや流れの速い釣り場でのトゥィッチングを多用する釣りに向いている様に思えました。 さて、今年の寒河江C&R区間も昨年と全く変わらず良く釣れています。今年は春の雪が非常に多かったため、大朝日岳にはまだまだ残雪が有り、水温は20℃を超えることは当分無さそうです。水量も適度に豊富で、ルアー良しフライ良しの期間が暫らくは続きそうです。今が盛期の寒河江C&R区間を、是非楽しんで見られてはいかがでしょうか。 【今回のタックル】ミッチェルTroutia730ft、シマノBioMasterXT2000、呉羽シーガーエース1号(6lb)、kplusミノー、Luna47S、Wavy5S、他 |