このところ堰堤プールではすっかり釣れなくなってしまったため、近場の渓流でスピナーを投げたりフライを振ったりする機会が多くなっています。そんな中、6月に入り、誘われるままに山形渓遊会のメンバーと近くの小渓流へ繰り出しました。今回は、5月末に行った中止のはずのフローターオフの模様についても併せて少しだけお伝えします。 【5月28日】 掲示板などに既に書いた通り、5月末に予定していたフローターオフは事情が有って急遽中止しました。中止の理由は、県内や新潟の堰堤プールで魚影がことごとく消えてしまったからです。連休のころから幾つかの堰堤プールに入り釣れ具合を調べていましたが、驚いた事に、どの堰堤プールでも全く釣れないばかりか魚のトレースすら全くありませんでした。寒河江・飯豊・小国・荒川・肘折などの有名な堰堤プールでは、魚たちは既に完全に釣り切られてしまっています。 加えて残雪が異常に多く、寒河江や小国・白川の堰堤に通じる林道は5月末になっても雪崩跡で塞がれたまま車が入れません。これではフローターオフになりません。それでも近くの人だけには集まって頂き、フローターで寒河江ダムを釣って遊ぶことにしました。ダムでの釣りは非常に確率が低く、釣れないのを覚悟です。 おりしも当日は朝から冷たい雨。朝7時ころから10時ころまでバックウォーター部でプカプカやってはみたものの、予想通りに全く釣れません。仕方なく欲求不満の我々は、最後は寒河江のC&R区間でお茶を濁してきたという訳です。しかしこんな冷たい雨の日でも、かなり増水していても、C&R区間は良く釣れますね。漁協さんに感謝です。 最近は堰堤の釣りを全くやらなくなったのかと言えば、そうでもありません。あまり有名になっていないごく小さな堰堤では、魚は小さいながらも釣れています。しかし釣れてくるのは尺前後までのイワナが中心で、それ以上の大物はなかなか望めない状態です。 【6月3日】 ではそろそろ話を本題に戻しましょう。山形渓遊会は仕事仲間の釣りグループのため、仕事の合間に釣りの相談をする事も多いもの。急に話がまとまり、近場の小渓流に3人で繰り出すことにしました。例によって2人は餌釣り、私はルアーです。今年は雪が多かったため未だに水量が異常に多く、さぞ魚は残っているだろうと考えてごく小さな渓流を選びましたが、これが間違いでした。この渓は比較的源頭が低いせいか、水量は既に平水になっており、渓は足跡だらけ。恐らく大河川がまだ釣りにならない分、こういった小渓流に釣り人が殺到しているのかも知れません。 足跡と餌箱などのゴミだらけの渓流でも、それでも山形の渓流は釣れてくれます。餌釣り二人の針には小さなイワナ達が次々と良く掛かってくれました。ただ、大きさは20cm止まりと小さいものばかり。5gのスピナーを追いかけてくるイワナの姿が何度も見られたのですが、5gのルアーに食い付けるような大きなイワナはいませんでした。面白いのはルアーを追いかけてきたイワナが、直後にちゃんと餌釣りの針をくわえて釣れ上がってくることです。普通、ルアーを投げると釣れなくなってしまうのですが、ここのイワナはとてもウブで、何度でもアタックしてきました。 こういった渓流では最近の私はもっぱら写真撮影に一生懸命になり、釣りは適当に済ましています。ここでもその通りでしたが、いかんせん、なぜか写真のネタになる様な花や野草が全く見られず、写真のアテも外れてしまいました。仕方なく私だけ途中から2人と別れ、私だけ本流筋を釣る事にしました。2人はその後もこの小渓流を釣り上がりましたが、残念ながら20cm止まりの情況は変わらなかった様です。私の入った本流筋には大きな堰堤があり、その上下で釣りましたが、やはりルアー釣りには太い流れが向く様です。写真の様な良型のイワナとヤマメが何尾か釣れ、ようやく欲求不満が解消されたと言う訳です。 今年は雪がとても多く、車で奥まで入れない林道がまだ幾つもあります。道路自体にはさすがに雪は無いのですが、大きく雪崩が発生した場所にとても大きな雪渓が残っていて道路を塞いでいるのです。標高が500mを超える人家の無い林道では、まだ通れない可能性が高い様です。 加えて飯豊山・朝日岳・月山・鳥海山など、標高が2000m前後の最も日本海側に位置する山を源頭にもつ渓流では、未だに雪代の最盛期が続いています。良いお天気の日の午後にはかなり濁った雪代がゴウゴウと流れ、多くの場合釣りになりません。米沢市内から見える飯豊山は、ようやく峰に黒い筋が見え始めた程度で山頂はまだまだ真っ白です。 ただ、奥羽山系や西吾妻連峰では5月末ころから雪代が落ち着きを見せ始め、米沢市内を流れる小樽川などでは透明度が一気に上がりフライやテンカラでも釣りが可能になってきています。雪で釣りにならなかった今年の春も、ようやく終わりを告げている様です。なお、このページに掲載した、渓流や野草の花の写真を壁紙として写真館に掲載します。お楽しみ下さい。 【今回のタックル】自作5.5ft2peaceグラスベイトロッド、ダイワ HiCast GS30 (SpinCast Reel)、呉羽シーガーエース0.8号(4lb)、ミッチェルTroutia730ft、シマノBioMasterXT1000、呉羽シーガーエース1号(6lb)、Wavy5S、他 |