ミニオフレポート

荒川ミニオフと連休後半の釣行 2000年5月5-6日



今年の山形県は余りにも残雪が多く、連休になっても多くの林道が開通する見込みがありませんでした。そこで仕方なく、2000年の連休後半は雪の比較的少ない新潟県荒川水系へと繰り出すことにしました。5日はホームページビジターのお二人とミニオフ、6日は今月末予定のフローターオフの下見をしてきました。

最近は57〜64kの通信速度が一般的になってきたため、ページ当たり500kbytes以下をめどに、出来るだけ写真を多く掲載するようにしています。ロードに時間が多少かかるかもしれませんが、最後までお楽しみ下さい。



【5月5日】

連休直前にお二人のホームページビジターから「連休にご一緒しませんか?」という電子メイルが入り、急遽、子供の日に3人でミニオフをすることになりました。お一人はいつもおなじみの東根市の「風の又三郎」さん。彼とはネット上でもう4年のお付き合いになりますが、なぜか彼と一緒に釣りに行くととても良く釣れるため、大歓迎です。もうお一人は、今回始めての新潟県荒川町在住の「大沼」君。彼はまだ高校3年生だそうで、なんと私の長男と同じ年頃です。この奇妙な3人の組み合わせで、荒川水系の幾つかの堰堤プールを釣り歩く事にしました。


朝8時に関川村のコンビニで待ち合わせ、最初に入ったのは上の写真の様なごく普通の渓流釣り場です。一応堰堤は有るのですが、殆ど砂に埋まっていてプールと呼べるほどでは無く、普通の渓流釣り場とさして変わりはありません。現場に到着してルアーを投げますが、暫らくは全く反応がありません。水温は3.5℃。どうやら昨日降った強い雨で、水温が急激に低下した様です。


半ばあきらめ気味でルアーを投げていると、下流側でルアーを投げていた大沼君にいきなり31cmもある丸々と太った堰堤イワナがヒット(上左写真)。この1尾を機に、この後この釣り場は一気に爆釣モードへと突入して行きました。(上右写真は、風の又三郎さん)


すぐに風の又三郎さんにも立派なイワナがヒット。続いて私にも尺足らずのイワナがヒット。特に大沼君は鮎模様のサスペンドミノーで次から次へとヒットを飛ばし、ほんの1時間ほどで5尾も釣り上げてしまう始末。いずれも丸々と太っていて、普通の渓流釣り場とは全く違う魚体をしています。ごくごく小さなプールで殆ど渓流と変わらない釣り場でも、止水に暮らす魚の特徴をしっかり保っている様でした。


実は大沼君にとっては、ミノーでの釣果は生まれて初めてとのこと。彼は若くて物覚えが良い上に、非常に熱心で私の助言を実に忠実に再現してくれました。初めて投げたミノーの操作もすぐに覚えてしまい、いきなり尺イワナをゲットしたのは、実に立派です。しかも若いうちからしっかりとキャッチ&リリースが身についていて、尺オーバーのイワナも、何のためらいも無く笑顔でリリースしていたのがとても印象的でした。


結局この釣り場では3人で1時間ほどで合計9尾、尺上2尾、バラシ数回と殆ど入れ食い。釣り終わって水温を計ると4.5℃とほぼ1℃も急上昇していたことから、どうやら良いお天気で水温が一気に上昇する絶好のタイミングにぶつかった様です。実は私自信は1尾しか釣れなかったのですが、その理由は、余りにも良く釣れたため写真を撮るのに忙しくて、釣っている暇がなかったからです。この日の最大は風又さんの33cm(下写真)でした。


1時間ほどで高活性状態も終わり、一旦は集合場所のコンビニに戻ってお昼ご飯です。広い駐車場の片隅に宴を広げてちょっと恥ずかしいのですが、これがまた楽しいのです。そして午後からは付近の別の堰堤を幾つか回りました。


しかし、真昼間の非常に日差しの強い条件下ではやはりお魚さんも休憩中なのか、いずれの堰堤プールでも思った様な反応はありません。車で移動を繰り返しながら、夕方3時過ぎになって訪れた3つ目の堰堤で、ようやく大沼君に25cmほどのかわいいイワナがヒットしただけでした。いずれもイワナはいるはずなんですが、この時期はすでに朝夕に釣期が分かれてしまっている様です。


最後の堰堤では落ち込み下も狙ってみましたが、上のプールと異なり、下は餌釣り師に毎日の様に攻められています。如何にも釣れそうな雰囲気ですが、実際には何の反応もありません。そして時間も夕方5時に迫ったころ、最後のチャンスをダム湖の大物に求めることにしました。


このダム湖は4月中旬に訪れ38cmのイワナを釣り上げている所です。荒川漁協ではダムでの放流にも相当な力を入れており、毎年大量の魚を放流してくれています。そのため、この時期毎日の様に相当な数の魚が釣リ上げられているにも関わらず、コンスタントに大型のイワナがヒットしてくれるのです。荒川漁協さんに感謝!感謝!


あまり時間がなかったにも関わらず、このダム湖では私に33cm・大沼君に31cmのイワナがヒット。他にバラシ数回と、ミニオフの最後を飾るには十分な手応えでした。結局今回のミニオフでは、大沼君に尺2尾、風又さんと私に共に33cm、全部で2桁の釣果に恵まれ、素晴らしい良いお天気と相まって、実に楽しい1日となってくれました。

【5月6日】

5日はお二人と別れた後、国道113号線沿いの温泉「ゆーむ」でお湯を使い、車中キャンプで過ごしました。そして翌6日は5月末に予定していた「フローターオフ」の下見をする事にしていました。しかしこの日、前日とは打って変わって、正に悪夢の様な体験をする事になるのでした。

下写真の堰堤は昨年のちょうど同時期に、尺上12尾・全部で48尾のイワナを釣り上げた堰堤です。この日も間違いなく釣れてくれるだろうと楽観的に考えて入渓しましたが、驚いたことに、釣り始めて3時間が経過しても魚のトレースすら見られません。バックウォーター付近までフローターで移動して、ようやく釣れたのは尺足らずのイワナが1尾だけでした。その下の渓流でもう1尾のイワナを釣り上げ、結局この水系で釣れたのは2尾だけ。あまりの変化に、ただただ茫然とするばかりでした。


そしてなお驚いたことに、予定していた玉川と飯豊白川の2つの堰堤でも、ヒットはおろか、魚のトレースすら見られない状態でした。天候などの条件はどう考えても全く問題はありません。いずれも昨年までの数年間、コンスタントに釣果の見られた堰堤プールだっただけに、さすがにショックを隠しきれない状態でした。

こつ然と魚影が消えたのは何故か? その理由は2つ考えられます。恐らくはこの2つの理由が同時に重なり、釣り場が荒廃してしまったのではないか、と考えています。

一つ目は昨年夏の大渇水です。数年に一度と言われた大渇水により、この付近の多くの堰堤プールが干上がってしまい、プールに留まっていた魚たちが上流へ移動してしまいました。源流部では餌釣り師たちに大型のイワナがまとめて釣れていたと聞いています。つまり、普段は釣れないプール内の魚が、上流で簡単に釣り切られていたと考えられるのです。

二つ目は、何を隠そう私のこのホームページ(HP)の影響です。実を言うと、このHPにまだ掲載していない小規模な堰堤プールでは、この連休中も釣果が見られました。魚影の見られなくなった堰堤プールは、過去にHPに掲載したものばかりです。そのため、今後は更に徹底して地理的な情報を伏せざるを得ない情況に追い込まれています。今回のレポートでも、実を言うと背景の景色をかなり修正して場所の特定を出来ないように工夫をしています。


それにしても残念ですね。半分ウソの写真を見せ、歯に衣を着せたような文章でレポートを書くのは正直言って楽しくはありません。大きな木箱に百尾単位の魚を持ち帰る人を未だに見かけます。殆どはルアーマンやフライマンではありません。

なぜ大量の魚を持ち帰るのでしょう? キャッチ&リリースの叫ばれている今、大量の魚を持ち帰って自慢する事自体が、既に非常に恥ずかしい行為であることを理解できないのでしょうか? 美味しくもない川魚など、現在では食料としては全く通用しません。隣近所に配っても、顔では感謝されつつ実はとんでもない迷惑行為でしかないのです。   、、、とまぁ、こんな事を書くとまたメイルで抗議の嵐が来そうなので、これくらいで止めて置く事にしましょうか。

カタクリ、ミツバツチグリ、キバナイカリソウ、オオタチツボスミレ、ミヤマキケマン、ヒトリシズカ

さて、今回もまた、幾つかの春の野草の花を見つけることが出来ました。この時期は全ての生命が一気に息を吹き返し、色とりどりの花々に目が眩みそうになるほどです。写真館にも上記の壁紙サイズの画像を掲載しておきます。お楽しみ下さい。

【今回のタックル】ミッチェルTroutia730ft、シマノBioMasterXT2000、シーガーエース1号(6lb)、Kルアー5/6cm/緑/赤、Wavy5S、ブレットン5g金、他