単独釣行レポート

ミレニアム解禁釣行レポート 2000年3月4-5日



山形県も2000年の渓流釣り解禁日を迎えました。毎年、解禁直後は堰堤プールのルアーフィッシングで楽しんでいます。しかし、今年は2月後半に集中した豪雪のため、思わぬ展開に驚いています。あまりにも積雪が多いため、目的の堰堤に辿り着くのもままならず、また、堰堤は雪に埋もれて身動きも取れません。それでもなんとか1尾の獲物に満足して、解禁の雰囲気は十分に味わってくる事ができました。



まずは今年の山形県の豪雪の凄さをご覧下さい。この積雪の多さは、先にレポートした「2000年前半の水況予想」でもお話した通り、山形県に特異的なものでした。東日本全体でも96年に次ぐ多い積雪となった様ですが、ここ10年で最高の積雪を記録したのはどうやら山形県だけの様です。

上左写真に写っているのが何だかお判りでしょうか? 実は、道路脇に設置されたカーブミラーです。旧道のため、除雪がされておらず、3mほどの高さにあるミラーの上半分だけが顔を覗かせています。私の愛車のオデッセイも背の高いほうなんですが、ご覧の通りです。

今年の積雪は2月後半に集中していたため、まだ雪が新しくて固まっておらず非常に柔らかいため、カンジキ無しではその上を歩くことすらままなりません。更に、折角たどり着いた堰堤も、分厚い雪に覆い尽くされていて水面が全く無いものが幾つも有りました。加えて、雪尻が強烈に発達しており、一旦川原に下りようものなら、二度と残雪の上に這い上がれません。今年の山形は、例年より2週間程度季節が遅い様ですので、もう少し時期をずらして釣行に来て頂いた方が良いかも知れません。


3月4日土曜は小国町の堰堤に出かけたのですが、昨年は除雪されていた道路が今年は雪に埋もれたまま。数キロも歩く訳にもいかず、午後からの土砂降りの雨もあって、そそくさと退散してきました。写真は東芝電興ダムのバックウォーターと小国町側から見た飯豊山主峰です。




翌日曜の5日は、所用で余り時間が無かったのですが、上の写真の様な非常に良いお天気に誘われ、少しだけ寒河江方面へ繰り出しました。そして、以前、雑誌「自然倶楽部」に掲載した「本道寺堰堤」のその後を見てみることにしました。山形自動車道も月山ICまで延長され釣りには便利になりました。(2005年現在、本道寺堰堤プールは土砂で埋まってしまい、釣りは不可能です)


そもそもこの時期は水温が非常に低いため、釣りになるのは気温の高い日に限って、しかもお昼頃の2〜3時間だけに限られます。現場にはお昼ごろ到着し、既にゴールデンタイムは半ばを過ぎていました。この本道寺堰堤も、雑誌に掲載した直後から急激に人が増え、昨年の春頃にはめっきり釣れなくなっていましたが、今年はいよいよおしまいの様です。釣れたのは写真の23〜4cmほどの可愛いイワナが1尾だけ。絶好の日和で時間帯も申し分無し、これで釣れたのはこの1尾だけですから、もう魚は殆どいないものと見て良いでしょう。


この堰堤は200mほど上流に左の写真の様な大きな堰堤がもう1基あり、上流からの魚の補給は殆ど期待できません。簡単に釣り切られ易い堰堤ではあったのですが、やはり雑誌の影響は強烈の様です。この日も解禁5日目にして足跡だらけ。なんだか寂しい気持ちです。

その後もこの付近で最近見つけた小型堰堤(右上写真)を幾つか廻りましたが、どこも雪に埋もれており、加えて人・人・人のオンパレード。やはり解禁はお祭りの様ですね。殆どは餌釣り師で、行き交う釣り人達に釣果を聞いてみましたが、小さなヤマメが釣れている程度。それでも皆さん、半年振りの渓の感触は十分な様で、満足げな顔が印象的でした。

最後におなじみの大井沢の寒河江C&R区間にある「朝日山の家」前に様子を見に行きました。ここも凄い雪の量で、まだ川原には雪の大きな塊が流れを塞ぐ様に落ちて(写真左)います。午後3時過ぎでしたが、既に釣り人の姿は殆ど見えず、ただただ寒風が吹きすさぶのみでした。


今年は特別に豪雪の山形ですが、しかしそれでも春は確実に近づいている様です。写真右はこの辺りでも非常に貴重な「福寿草(フクジュソウ)」です。昔は日当たりの良い山の斜面などに自生している姿を見かけることもありましたが、最近では本当に珍しくなってしまいました。(壁紙用写真を写真館に掲載しています。お楽しみ下さい。)

【今回のタックル】ミッチェルTroutia730ft、シマノBioMasterXT1000、呉羽グランドマックス1号(6lb)、ヤマメルアー4cm赤、Kルアー緑、他