単独釣行レポート98年4月19日

山形県西川町寒河江川水系(3)




同じ様なレポートを何回もお届けするのは余りにも芸が無いことですし、「堰堤プールの釣り」に関しては、余程の事が無い限りもうレポートは書くまい、と考えていました。でも、その余程のことがすぐに起きてしまい、またまた同じ様なレポートを書いています。読者のみなさんから「食傷ぎみだよ」と言う声が聞こえてきそうですが、本当にゴメンナサイ。m(_"_)m
先週は「堰堤オフ」でしたが、出来るだけ参加者の皆さんに釣って頂こうということで、自身は思う存分ロッドを振れませんでした。やや欲求不満気味だったこともあり、連荘で堰堤の釣りに出かけてしまったと言う訳です。
随分と暖かくなってきましたので、今日は今年始めてのフローター(フロートチューブ)を使っての釣りにしました。最初は大物狙いで寒河江ダムに入ったのですが、こちらは全くのスカ。50cm位の鯉が追いかけてきただけで、どうやら鱒属はお休みの様です。仕方なく、お昼ころいつもの堰堤へ。最初に釣れたのは上の写真の尺ちょっとの岩魚君。堰堤の鱒属は、どうやら元気そうです。
1尾目のヒットは昼13時ころでしたが、この後、久々の入れ食い状態を堪能させて頂きました。続いて32cm、その次に36cmと、ほんの30分で尺岩魚が3尾、ウハウハです。
その後、少し間を置いて、ジャスト14時に、根掛かりの様なヒットがありました。大きさは47cmでしたが、ご覧の様に非常に幅広で、まるでニジマスの様な魚体です。引きも岩魚とは思えない様な強烈さで、ランディングまでに5分以上も掛かってしまうありさま。フローターでなければ、取れなかったかも知れません。
釣れたポイントは右の写真の様な薮の下。深さはほんの1m程の砂地のところで、水の流れも殆どありません。マニュアル「堰堤プールのルアー釣り」にも書いていますが、こういった場所は他より暖かく水生昆虫が沸きやすいため、岩魚達が溜りやすいのです。
左の写真の下の岩魚は36cmもあるのですが、大物と並べるとなんだか随分と小さく見えてしまいます。しかし堰堤での岩魚のサイズはこのくらいがほぼ限界の様で、より大きな獲物を狙うのならダム湖しかない様です。
さて、このサイズはなかなか出ないため、雪を三脚代わりに積み上げてセルフタイマーで記念写真をパチリ。ちょっと恥ずかしかったですね。
上の2尾は薫製用にキープさせて頂きましたが、フライフィッシングをされる方には参考になるかと思い、彼らの胃の内容物を調べてみました。右の写真は36cmの岩魚の胃の内容物です。
解像度が低く申し訳ありませんが、この岩魚君は3〜4cmの黒川虫(ヒゲナガ・カディスラーバ)と4cm近いオニチョロ(ストンフライニンフ)を主に捕食していました。僅かながらもミッジの捕食も見られます。正体不明のクリーム色のエビの様なものも1体だけ入っていましたが、3月〜4月初までの水温が4℃以下の時期は、このエビの様なものばかりを捕食しています。
そして左の写真が47cmの岩魚君の胃の内容物です。全く同じ所でほぼ同じ時間に釣れた岩魚ですが、36cmの岩魚と随分と違いますね。彼の捕食していたのは、上の岩魚の捕食していたものより一回り大きい、5cmもある黒川虫でした。ミッジは見られません。 ちなみに、左端に見えるナスの様なものは何でしょう? 実は、モグラです。良く見ると白い手が2つ付いていますね。大きな岩魚はこんなものを丸呑みしているのです。結論として言える事は、大物は大きな餌を選択して捕食しており、#8以下の大きなフライやルアーを使わなければ釣れそうもないという事らしいですね。


釣りを終えてふと足元を見ると、奇麗な水芭蕉が咲き始めていました。ここは珍しく白い花と赤い花が同時に咲きます。もうすっかり春ですねー。
(右の写真は満開のサクランボの花です)
【本日使用したタックルなど】 ロッド:ミッチェルTroutia730ft、リール:シマノBioMasterXT1000、ライン:呉羽シーガーエース1号(6lb)、ルアー:自作Kルアー黒/緑5cm4.5g、AthleteMinnowS5.5