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単独釣行レポート

北海道釣行日誌2024(10)(8月21〜31日)


長く暑いお盆休みも終り、道内の渓流は静けさを取り戻しています。気温もやや下がり、水温も徐々に下がりつつある様です。相変わらず蒸し暑い日が続いてはいますが、渓の渇水も秋雨で回復して行くと思われます。秋の本番を間近に控え、魚たちにも英気を養ってもらいたい時期でもあります。この時期は、海ではサケ類の釣りが本格化し、その分、渓流の釣り人は少なめです。渓流ではアメマスの遡上も始まっています。季節の変わり目に、健康に気を付けながら、引き続き道内の渓流釣りを楽しみたいと思っています。(下写真は、処暑の頃の道東のダム湖)

注:釣り場の特定を防ぐため、風景画像に大幅な修正を加えるか、同イメージの別の場所の写真を使用しています。ご了承下さい。


【8月21日(水)初めて訪問した道東の小ダム湖】

この日はこれまで訪問した事のない、道東の小さなダム湖に入渓してみました。このダム湖はYouTubeの投稿で偶然知ったもので、お盆休みに偵察に行ってみると、3人の釣り人がフローターで釣りをしていて、ニジマスやブラウンが釣れるとのこと。聞くと60cmクラスの大物の実績も有るそうで、期待して入渓しました。気温が急激に下がったため時合いは遅いだろうと、のんびりと10時ころに現地に到着すると、平日とあって釣り人は誰もいません。ボートを出してみると、この時期にしては水温が意外と低く、19℃台で、ハンドトローリングか潜行板か、迷う水温でした。

初めて訪問した道東の小さなダム湖水温19℃台、時折、魚影らしき影もたまに釣れるのはこのお魚さん

まずはハンドトローリングで釣り始めましたが、これが全く反応がありません。魚探を見ると6〜10m付近に、ごく稀にではありますが、魚影らしきものが映っています。1時間ほどして、今度は中サイズの潜行板でレイクトローリングを試してみますが、やはり全く何の反応もありません。次に魚影らしきものが見えるところでジギングも試してみますが、やはり全く喰い付いてきません。お昼を挟んで15時ころから17時過ぎまで、あれこれと試してみましたが、結局、この日釣れたのは、写真の小さなブラウンとウグイだけ。今年の最低の釣りを更新してしまいました。

小さなブラウンは幾らか泳いでいるボート日和の良いお天気ではあったが渓畔にはネジバナが鮮やか(Click)

それにしても、魚影は極端に薄い様で、しかも尺にも満たない小さな個体が泳いでいるだけで、私のミノーやジグは大き過ぎた様です。しかしなんですね、これまで道内の幾つかの湖やダム湖を釣っていますが、改めて阿寒湖と屈斜路湖のポテンシャルの高さを思い知らされます。北見の小ダム湖も数は出るが小物だらけ。南富良野のダム湖は小さなアメマスが少し釣れるだけ。支笏湖も出れば大きいがボウズ覚悟。他のダム湖も40cm超えを見た事無し。現在は動力船の禁止されてしまった、あの屈斜路湖の釣れっぷりが、恨めしく思い出されます。

【使用タックル】
TailWalkKeison(鮭鱒)90、StradicC3000、SiglonPEx8(35lb/2号)+Nanodax20lb、
CarddiffNX/S83ML、VanquishC3000、SiglonPEx8(35lb/2号)+Nanodax17.5lb、
Sukari60deep/Rグリーン、RedPepperBaby、C-Mission28g/ピンク、他

【8月22日(木)ホームの渓でおチビちゃんと遊ぶ】

この日は24節気の一つの処暑でした。この日を境に暑さも落ち着くと言う意味ですが、未だ十勝は30℃超えの予報が月末ころまで出ています。しかし、この日の帯広は25℃ほどと、前日に続いて涼しい日で、水温低下を期待して、9時過ぎからホームの渓に出漁してみました。ただ、現場に到着してみると、意外に水温は高めで、22℃台でした。それでも写真の赤く染めたBrettonを投げ始めると、調子良くおチビちゃんが反応してくれ、1か所で5尾もヒット。8月に入って長い間、ホームでは殆ど何も釣れていなかったため、おチビちゃんでも大満足です。

気温24℃、水温22℃でなんとか釣れた平日でも釣れ始めると釣り人も激増する赤いブレットンに良く反応してくれた

ただ、不思議ですが、釣れ始めるとしっかりと釣り人が増えます。この日も下流側からルアーマンがやってきて、私の姿を見て引き返して行きました。最近はホームの渓で釣れる日か釣れない日かを見極める方法として、渓畔の車の数を見る事にしています。土手道を1kmほど走ってみて、車が2〜3台も見えれば、良く釣れる日と判断して入渓しています。午後からは暑くなって来たため、またまたダム上の涼しい渓に逃げ込みましたが、こちらでもおチビちゃんが何尾か釣れて、なんとなく満足して納竿しました。

赤マジックで塗装したブレットン午後からはダム上に入渓したが不発十勝はジャガ芋の収穫最盛期(Click)

【使用タックル】
IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、SiglonPEx8(35lb/2号)+GrandMaxFx2.5号、
Sukari50SSdeep/ハヤ、Bretton#2赤金(赤塗装)、他

【8月24日(土)別海の湧水の渓で再々リベンジ】

この日は道内の8地点でこの夏一番の暑い日となった猛暑の日でした。しかも午前中に気温が上がり、午後からは急降下すると言う、実に変な日でした。そのため、午前中は釣りを諦め、屈斜路湖の和琴半島にあるキャンプ場を訪問しました。屈斜路湖では3年前から動力船の乗り入れが禁止されていますが、このキャンプ場では環境省に許可を得て、エレキ付ボートをレンタルしているとの話を聞きつけ、詳細を確認するためでした。5千円ほどで5時間ほど下写真の様なボートを借りられるそうで、9月に入ったら早速、トローリングに利用してみたいと考えています。

午前中に30℃超、午後から気温低下屈斜路湖畔は海水浴客で賑わっていたエレキ付ボートを借りる事ができる

さて、人生はひたすらジッと耐え忍んでいると、良い事がやってくる様です。道内では前日に災害級の大雨が降り、渓はどこも泥濁りになってしまいました。7月10日に大物2尾を大バラシし、20日に52cmを釣り上げた湧水の渓へ、再度リベンジのつもりで向かいました。両日ともに雨後で適度な濁りの出たタイミングでヒットしており、この日の午後は、正にそんなタイミングだったからです。最初にバラした大物は60cm級のモンスターだった可能性があり、52cmではリベンジになっていませんでした。今回の目標はモンスタークラスの大物です。

午後からは湧水の渓で再々リベンジ午後から活性が上がりヒット(Click)今年一番の大ニジマス59cmと私

ただ、この日は土曜のため、朝から沢山の釣り人が入渓していたハズです。しかし、13時過ぎに現場に到着してみると、未だに濁りが強く、恐らく誰もまともに釣れてはいなかっただろうと想像できました。幸いにもこの渓は大量の湧水の流れている渓であって、上流へ行くほど透明度が上がります。そこで、少しだけ上流側に移動して、丁度良い濁りを探して釣る事に。藪を漕いで苦労して入ったポイントは、誰も入渓していなかった様で、釣り下がりながらルアーを流し込み続けていると、すぐに強烈な魚信が出ました。

こんなブツカリの深みに大物が潜むリリースすると元気に泳ぎ去ったこんなマイクロアメマスも釣れた

50cm?ほどのニジマスが大暴れし始めましたが、例によって有無を言わさずリールを巻き上げ、今回も足元の砂地に強引にランディングしました。しかし、今回も砂の上でバタつく獲物を見て、またまたビックリでした。小さく見えた獲物は59cmもある、泣きモンスターだったのです。よくもまぁ、強引にランディングできたものだと、自分で感心してしまいました。このサイズは渓での私の釣果の2番目の大きさであり、今回こそ、リベンジ達成と言っても良いのではないかと、自分を無理矢理に納得させながら納竿しました。大満足でした。

【使用タックル】
IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、SiglonPEx8(35lb/2号)+GrandMaxFx2.5号、
Sukari60ssDeep/Rグリーン、Sukari50SSdeep/クラシック、Bretton#2赤金、他

【8月25日(日)今年初めての遡上アメマス釣り】

この日は前日より10℃以上も気温が下がり、渓水温も一気に下がりました。この時期は急に水温が下がると、アメマスは活性が上がります。アメマスは適水温の15℃に近づく方向に水温が変化すると活性が上がり、ニジマスは虫の羽化次第で活性が決まるのではないかと考えています。雨後のチャンスとばかりに今年初めて、別海の遡上アメマスの渓へ向かいました。例年、お盆過ぎの大雨の後に、海で大きく育ったアメマス達が、産卵のためにこの地方の渓へ遡上してくるのです。この釣りは11月頃まで続きます。

今年初めて、別海の遡上アメマスの渓へほぼ同じポイントで出た38cm2尾こんな狭い淀みに38cmがいた

ただ、現場に到着してガッカリしたのは、例年より水量が少なく、濁りもほとんど無かった事です。調べて見ると、道南や日高では3日前に100mmを越す大雨が降っていたにも関わらず、別海では20mmほどと、ほとんど降っていなかった様です。加えて、日曜とあって、これまで私が良く入渓していた2つのポイントには、しっかりと釣り人のものらしき車が停まっていました。仕方なく、ずっと下流側の、これまで入った事の無い区間に入渓することに。この辺りの渓は、幅数十mの渓畔林に囲まれてはいますが、すぐ横の牧草地帯から、容易に入渓が可能なのです。

夕方は隣の別のアメマスの渓へ左のポイントで出た41cm(Click)根釧原野を流れる湿原河川(Click)

入渓はもう11時過ぎでしたが、濁りが殆ど無いにも関わらず、それでも沢山のお魚さんがお相手してくれました。脇の倒木の下など、深みがあって隠れられる場所には、必ずと言って良いほどアメマスが潜んでいました。20cmほどの小さなアメマスは、足元まで追い掛けてきてミノーにパクリと喰い付いてくれたりします。そして、たった3時間ほどの釣りでしたが、釣れたアメマスは尺上4尾を含む16尾と大漁でした。ただ、時期がまだ少し早いのか、最大は41cmと少々寂しい結果でした。例年釣れている50cm超えの大アメマスは、次回に持ち越しとなりました。

【使用タックル】
IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、SiglonPEx8(35lb/2号)+GrandMaxFx2.5号、Ryuki50S匠/ゴールドヤマメ

【8月26日(月)湧水の渓は大ニジマスの宝庫】

予報では曇天のはずが、この日の夜半は結構な雨が降って、2回ほど目を覚まされました。数mmの雨でしたが、濁り=大ニジマスのチャンスとばかりに、2日前に59cmを釣った渓へ様子を見に・・・しかし、思ったほどは濁りが無く、これでは大物は口を使ってくれそうにありません。ここは湧水の渓のため、上流と下流で濁りが大幅に変化します。前回は濁りが強過ぎたため、上流側の濁りの少ない場所へ移動しましたが、今回はその逆で、1つだけ下流側の橋から入渓してみることに。すると濁りは丁度良い具合で、しかも平日の雨後で誰も先行者はいない様子。

雨後はスワ!別海の湧水の渓へ1投目で来たニジマス48cm(Click)非常に綺麗なニジマス48cmと私

ブツカリの深場の上流側からドジョウワームを流し込むと、すぐに弱い魚信が出て大合わせ。すると、すぐに魚がジャンプし、40cmくらい・・・前回までの経験で、これは50cm前後?のニジマスがヒット。いつもの様に有無を言わせずランディングすると、48cmの傷一つ無い非常に綺麗なニジマスでした。それにしても、この渓にはどれほどの大ニジマスが潜んでいるんでしょうか。しかも不思議なのは、獲物は大物ばかりで、おチビちゃんを見た事が無いのです。湧水の渓のため、夏でも水温は20℃以下、冬も凍結しないらしく、ニジマスの成長が非常に早いとは思われますが、それにしてもです。

2つ目のポイントではコイツ(Click)小さなアメマスがなぜか9尾もヒットそろそろ丹頂たちの恋の季節が始まる

ただ、釣り方は非常に難解です。まず、時合いでないと、まるで魚がいないかの様になります。概ね時合いは10〜12時ころの様ですが、濁りが治まるタイミングに突然やってきたりもします。しかも、1投目のみの勝負です。また、透明度が高いと、全く反応してくれません。加えて、大物がヒットしても、倒木だらけで、あっと言う間にラインを絡めて逃走します。そして最後に、この時期は赤いお魚さんもウジャウジャ泳いでいて、普通のミノーを投げるとすぐに喰い付いてきます。今回も一つ下のポイントでやってしまいました。湧水の渓、あな恐ろしや。

注:サクラマスを始め、全ての釣魚は写真撮影後、生きたままリリースしています。

【使用タックル】
IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、SiglonPEx8(35lb/2号)+GrandMaxFx2.5号、
Flash-J3"ワカサギ、Sukari50SSdeep/銀黒、他

【8月28日(水)豪雨後の湿原の渓で大アメマス釣り】

27日は道南で災害級の豪雨が降り、道東でも終日雨でした。この日も雨の予報でしたが、朝起きてみると予報が変わっていて、8時ころには雨が上がりました。そのため予定を変更して、午後からまたまた別海の遡上アメマスの渓へ向かう事に・・・雨の濁りは遡上アメマスのチャンスなのです。ただ、別海地方にも40mm前後の雨が降っていて、いつものお気に入りのポイントは濁りが強く、釣りになりそうにありません。湿原の渓は平野部をゆったり流れるため、上流へいくほどに透明度が上がります。幾つかの上流側の橋の下を覗くと、丁度良い濁りが見つかりました。

豪雨後の大物を狙って別海の湿原河川へこんなおチビちゃんは入れ食いこんな倒木の裏側の深みに大物がいた

ただ、この辺りまで来ると川幅はかなり狭く、3〜5mほどしかありません。こんな細い流れまで大型の遡上アメマスが来ているのか不安でしたが、そのまま釣り下がる事に。すると、釣り始めるや否や、おチビちゃんの入れ食いでした。そして、薄暗くなり始めた16時半過ぎ、なんでも無い様な倒木の脇へフリップでRyuki50S匠を投げ込むと、いきなりガガッと強烈な魚信がでて、下写真の51cmがヒット。雨の鱒と言うだけあって、やはり雨の濁りはアメマス釣りには大チャンスですね。結局、2時間ちょっとで、アメマス51、33、31cmを含み、全部で27尾の、とんでもない大漁でした。

この日の最大はアメマス51cm(Click)遡上アメマス51cmと私リリースするとゆっくり深みに消えた

【使用タックル】
IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、SiglonPEx8(35lb/2号)+GrandMaxFx2.5号、Ryuki50S匠/ゴールドヤマメ

【8月30日(金)北見の小ダム湖で新しい潜行板のテスト】

別海地区の釣りに少々飽きてきたので、この日は一気に北見地区の某ダム湖へ向かいました。本当は阿寒湖で出艇したかったのですが、風が強く断念。それでも新しい潜行板を試したくて、北見の山奥まで来てしまいました。このダムの下流には、2年前に65cmのモンスターを釣り上げたポイントがあり、早朝は寄り道をしてチョイ釣りを楽しみました。ただ、雨の濁りは殆ど無く、本命はおチビちゃんが釣れただけ。しかも、うっかりミノーを投げ込むと、またまた厚かましい奴のお相手をさせられてしまいました。もう赤いお魚さんはいい加減にして欲しいもんです。

朝一は北見の有名ポイントでチョイ釣り赤いBrettonに来た尺足らず下手にミノーを投げるとまたまたコイツ

さて、このダム湖は小物しか釣れませんが、湖底に深さが殆ど変わらない平らな場所が沢山あるため、潜行板の潜る深さ(潜行深度)を測るのに都合が良いのです。ただ、2日前の大雨でダム湖全体が濁ってしまっていて、透明度は1mほどと、これではトローリングはほぼ無理でした。それでも、潜行板の試験が主目的でしたので、お構い無しにボートを出し、トローリングを開始しました。新しい潜行板は、縦長(100×30mm)の特大サイズと、従来の大(70×30mm)・中(50×26mm)の3種です。

11時ころから北見の小ダム湖に出艇新しくマイナーチェンジした潜行板釣れるのはいつもこのサイズばかり

従来は安定させるため、縦方向に折り目を付けていましたが、今回はただの平面にしました。また、根掛かりを少なくするため、錘の角度を変えました。その結果、平面のままでも十分に安定して潜り、余計な振動などは全く発生しませんでした。しかも、平面のままの方が僅かに良く沈む様です。加えて、鉛の錘を付ける角度を少しだけ後ろ向きにしたため、これだけで根掛かりが激減しました。最後に今回の特大サイズはとても良く潜ってくれ、時速4km+PEライン50mの組み合わせで、なんと15mも潜る事が判りました。阿寒湖で早く釣ってみたいものです。

タイプ 潜行深度(m)縦(mm)横(mm)板厚(mm)ワイヤ(mm)L1(mm)L2(mm)形状
5〜64525ステン0.5ステン2.0Φ15202号縦方向の中ほどから20度カット
7〜85026 ↑ ↑15252号長方形
8〜107030 ↑ ↑20353号長方形
旧特大9〜117036 ↑ ↑20353号長方形
新特大12〜1510030 ↑ ↑28503号長方形

【使用タックル】
IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、SiglonPEx8(35lb/2号)+GrandMaxFx2.5号、
Bretton#2/金赤(赤塗装)、Sukari50SSdeep/銀黒、Eden50H/チャート/鮎、