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ミニオフレポート

北海道釣行日誌2024(5)(7月1〜10日)


7月に入り、北海道は既に真夏の様相を呈しています。ベストシーズンの6月も、後半には渇水が続き、思った様な釣果を上げられなかった釣り人も多い様です。例年であれば7月中旬ころまで続く渓流釣りのハイシーズンも、早くも終焉を迎えている様に思えます。湖の水温も既に20℃を超え始め、岸からの釣りは完全に終わってしまいました。ただ一方で、源流の釣りやレイクトローリングは、今後、最盛期を迎えます。そんな中で、健康に気を付けながらも、精一杯の釣りを楽しみたいと思っています。(下写真は、オホーツクのオショロコマの小渓)

注:釣り場の特定を防ぐため、風景画像に大幅な修正を加えるか、同イメージの別の場所の写真を使用しています。ご了承下さい。


【7月1日(月)東京の釣り友Yさんとミニオフ】

東京から釣り友のYさんがやってこられました。彼とは3年ほど前に、利別川の某駐車スペースで偶然お会いしたのが最初ですが、最近になり、東京の管釣り「FishUp秋川湖」でもお会いする様になり、すっかり釣り友になってしまったと言う間柄です。3年前に最初にお会いした時に、私が自身のハイエースキャンピングカーをお見せして、車と釣り三昧の生活を自慢しまくったのが原因なのか、最近になり退職された彼も、ハイエースのキャンピングカーを購入され、この6月初から北海道で釣り三昧をされているとの事です。なんだか責任を感じてしまいますね。

東京の釣り友Yさんと久々にフライ釣り朝から蒸し暑く活性が高いハズが・・なぜか魚の反応は極端に悪い(Click)

彼は根っからのフライフィッシャーであり、この日は私も久しぶりにフライロッドに変えました。この日は朝から暖かい良いお天気の日で、さぞニジマス達の活性は高いだろうと思われましたが、なぜか釣り始めの15分ほどだけ魚の反応が見られたものの、その後はまるで反応無しでした。結局釣れたのは、小さなニジマスとヤマメが数尾づつ。急に暑くなったため、10時過ぎには時合いが終了した様です。でもま、久しぶりに色んなお話をさせて頂き、ミニオフの目的は十分に達成できました。彼も10月ころまで道内を釣り歩かれるそうで、時折、ミニオフができればと考えています。

お昼前には晴れて酷暑になり無反応極小のニジマスに苦笑いのYさん釣れたのはこんなチビマスばかり

【使用タックル】
Brookstone906、NoBrand1850円WF-6Fライン、EchoIonFlyReel4/5、TiemcoStandard0X9F、GrandMaxFx2.0号、
プリンスニンフささめ管付きチヌ3号、他

【7月3日(水)地元の釣り人とダム湖の下見など】

この日登場する人物Nさんとは、昨年秋に初めて出会いました。某コンビニの駐車場の端っこでWebサイトを書いていたところ、30分ほどした時、そのコンビニのオーナーさんが「邪魔になるから裏手の空地でやってくれ」と、お叱りを受けてしまいました。ところがその時、私が釣りで北海道に来ていることを告げると、そのまま釣り談義で盛り上がってしまい、自宅の倉庫まで案内され、様々な釣り道具などを見せて頂いたりと、あっと言う間にお知り合いになってしまった、と言う訳です。ところが、このお話はまだ続きがありました。

翌日のダム湖の下見のついでに・・何か所かニジマス釣り場を教えて頂いた暑いので夕方は湧水の渓で釣ってみた

友人である佐伯剛正氏の著書「北の遊牧民 - Nomads of the North」に、Nさんのお話が掲載されている事を思い出し、地元の釣りの有名人らしいことを知りました。この日はご挨拶だけでもと、半年ぶりにそのコンビニを訪れたところ、「明日、某ダム湖へ3人で釣りに行くから、一緒に行こう!」とお誘いを受けてしまいました。この日はそのダム湖の下見のため、Nさんのお車に同乗させて頂き、下見と同時に幾つかの釣り場を案内、お教え頂いたと言う訳です。なんでも、こんな風にお付き合いをされている釣り人が、何十人?もおられるそうで、感謝しかありません。

【使用タックル】
IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、CastawayPE25lb(1.5号)+GrandMaxFx2.5号、Bretton#2金赤

【7月4日(木)十勝の某ダム湖でボートフィッシング】

そして、この日はそのダム湖でボートフィッシングとなった訳です。メンバーのTさん・Aさんはもちろん初対面ですが、釣り人どうしで釣り談義が弾むとすぐに仲良しです。Nさんたちは3人でFRPボートに乗り、ライズ取りのキャスティングを中心にトローリングも行うというスタイル。私はもっぱらハンドトローリングで攻めました。ただ、この日は既に水温が17℃前後、魚たちの泳層も8〜10m程度と、表層の釣りはほぼ終了していて、大物は期待薄。最盛期の6月であればモンスタークラスも出るそうですが、まぁ、初めてのダム湖で釣りができるだけでも、感謝しなければなりません。

初めてのダム湖に挑戦、午前中は小雨水温は既に17℃台、泳層は8m前後左からNさん、初対面のKさん、Aさん

釣り始めたのはもう10時頃でしたが、当初は小雨で反応がありません。10時半ころ、無線でNさんから30cmほどのニジマスが釣れたの一報。11時頃になって、ようやく私にも尺ニジマスがヒット。ただ、その後は青空の明るい湖面になり、ピタリと反応が途絶えてしまいました。4人で昼食の後、インレット近くで13時過ぎ、尺ニジマスを追加。反応が薄いので、途中、潜行版を使ってRedPepperBabyを引いてみたりもしましたが、なぜか全く釣れません。15時になり、そろそろ引き上げようと言う事で、エンジンフル回転で出港地に向かう事に。しかし、向かい風が強く危険なため、やや速度を落として時速7〜8km/s程度の、それでもかなり早い速度で移動。

3人はトローリングとキャスティングでこんな尺前後のニジマスが多かった午後からは良く晴れて暑くなった

その時、最後の悪あがきで、Sukari60deepをピックアップせずにそのまま引っ張っていたのです。すると走り始めてすぐに、ドラグが強烈に唸り始め、良型ニジマス41cmがヒット。気を良くしてそのまま同じ速度で走り続けると、すぐにまた尺ニジマスがヒット。どうやら晴れて明るい日に加え、ジンクリアのため、速度が遅すぎてミノーを見切られていた様です。一方、Nさんたちは昼食後、キャスティングで43cmまで数尾を釣られていたらしく、悪条件の割には十分に楽しめた1日でした。Nさん、何から何まで、本当に本当に、ありがとうございました!

納竿寸前に釣れた良型ニジマス(Click)ドラグを唸らせたニジマス41cmと私十勝は芋の白い花と小麦の黄(Click)

【使用タックル】
CarddiffNX/S83ML、VanquishC3000、CastawayPE30lb(2号)+Nanodax17.5lb、
TailWalkKeison(鮭鱒)90、StradicC3000、CastawayPE30lb(2号)+Nanodax20lb、自作潜行版、
Sukari60deep/Rグリーン(ダブルフック改)、RedPepperBaby、他

【7月6日(土)猛暑を避けてオショロコマの源流へ】

十勝の余りの暑さを避けて、オホーツクの涼しい源流に逃げてきました。土日は釣り人が多いのですが、オショロの渓はそれほど人気が無いので、釣り人はまずいません。しかしこの日は、私が今から入渓しようとしているのに、知らん顔をして同じ場所に入ってきた2人組がいて、呆れてしまいました。人の多い人気河川ならともかく、ガラ空きの釣り場でこんな事をする釣り人は北海道でも初めてです。他に行く様に文句を言いましたが、「みんなの釣り場だ」と知らん顔。しかも堰堤の下で釣り始めると、その堰堤の上をバシャバシャと歩き始める始末。最後は大阪弁でどなり散らして退散させましたけどね。

暑さを避けてオホーツクの源流へBrettonに良く反応した(Click拡大)スピナーでもフライでもヤマメ大漁

たとえオショロでも、大きな個体は警戒心が強く、人影を見ると釣れなくなります。これまで25cm以上のオショロはほぼ全て、雨で濁った状況下で釣れている事から明らかです。上記の阿呆のために、この日のオショロは22cm止まりと、イマイチでした。でもま、半年ぶりのオショロコマの源流は、下界とは違ってとても涼しく、景色も抜群です。ほんの3時間ほどの釣行でしたが、十分に癒されました。釣り場の近くには景勝地の「さくらの滝」があり、産卵のために遡上してきたサクラマス達が、滝を超えようとジャンプを繰り返す、健気な姿が今年も見られました。

プリンスフライでも良く釣れた(Click)源流はすっかり夏の様相を呈していたサクラマスの遡上が始まった(Click)

【使用タックル】
IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、CastawayPE25lb(1.5号)+GrandMaxFx2.5号、Bretton#1金赤
Brookstone906、NoBrand1850円WF-6Fライン、EchoIonFlyReel4/5、TiemcoStandard0X9F、GrandMaxFx2.0号、
プリンスニンフ管付きチヌ3号、他

【7月7日(日)あの邪魔者の季節がやって来た】

前夜に数mmの降雨があり、渓には適度な濁りが入ったのではないかと期待して、別海地方の大ニジマスで有名な渓へ出向きました。ただ、この日は日曜であり、有名ポイントの入口にはどこも車が止まっていました。仕方なく、午前中は釣りをあきらめ、釣り人の引き上げた午後の14時ころから釣りを開始。まずはSukari50ssDeepで深みの底をトレースしますが、当初は反応が全くありません。続けてミノーを投げ込んでいるうちに、リールの調子が悪くなり、ミノーが下流へ10mほど流れていってしまいました。

雨後の濁りの出た渓へ大ニジマス狙いまたまたあの邪魔者が・・(Click拡大)ニジマスはこの日も30cm台で終り

根掛かりしそうなため、慌ててリーリングを再開すると、あれまやっぱり根掛かり・・と思ったら、グイグイと魚が引き込むので大合わせ。よっしゃー、大ニジマス、来た!?、と一瞬は大喜びしたのですが、釣れてきた魚を見てガッカリでした。あの釣ってはいけないお魚さんのサクラマス51cmでした。7月初から9月末ころまで、毎年、このお魚さんに悩まされます。釣れる大ニジマスも、先にこいつが喰い付いてきてポイントを荒らされてしまいます。その後は少し下流部で、それでも36cmのニジマスを追加して、しぶしぶ引き上げてきました。

注:サクラマスを始め、全ての釣魚は写真撮影後、生きたままリリースしています。

【使用タックル】
IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、CastawayPE25lb(1.5号)+GrandMaxFx2.5号、
Sukari50ssDeep/ニジマス、Bretton#2金赤

【7月9日(火)北海道に梅雨は無いが蝦夷梅雨は有る】

8日(月)は朝から雨のパラつくお天気で、結局、釣りには出ませんでした。ところが午後から釧路地区北部に60mmを越す集中豪雨が発生。雨雲レーダーを見ていると、なにやら線状降水帯の様にも見える酷い雨で、弟子屈では道路が冠水するほど。当然、翌日の釧路地区の渓は泥濁りで全滅でした。それでも午後には川によって透明度が多少上がったため、ちょっとだけ出漁してみましたが、なぜかお魚さんの活性は最悪。おチビちゃんが釣れただけでした。気象庁は「北海道に梅雨は無い」と言い張ってますが、最近は温暖化で本州と変わらない梅雨が来てまっせ。

前日の豪雨で釧路地区の渓は全滅午後には多少は透明度が上がった活性は上がらずおチビちゃんのみ

【使用タックル】
IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、CastawayPE25lb(1.5号)+GrandMaxFx2.5号、
Sukari50ssDeep/ニジマス、Bretton#2銀赤

【7月10日(水)大ニジマス×大バラシ×2】

2日前の久しぶりの豪雨で釧路地区は泥濁りになりましたが、この日は釣りに最適な笹濁りの状態になってくれました。泥濁りになると魚たちは餌をロクに食べれなくなるため、笹濁りになると腹ペコの魚たちの活性は一気に上がります。そんな高活性を期待して、この日は大ニジマスで有名な別海地方の渓へ赴きました。平日で釣り場には誰もおらず、濁りも適度な笹濁りで、条件は申し分ありません。上流側から慎重にポイントに近づき、スピナーやSukariを流し込む作戦です。ブツカリのポイントは1m以上の深さがあり、大物が潜んでいるハズです。

豪雨後2日目の高活性を期待して入渓この釣り場には縦横無尽に踏み跡が有る雨後2日目で濁りはちょうど良い程度

高活性の予想は的中していた様で、11時ころ、釣り始めてすぐさま反応がありました。いきなりガツンと引き込みがあり、大ニジマスが大ジャンプ。鉤を外されない様にドラグを緩る目にしていたのですが、この魚は脇の倒木の下に入り込み、ラインを絡ませて逃走。一つ下のポイントに移動して、今度は12時ころでした。またまた強烈な魚信が出てすぐさまバシャリとジャンプ。今度は倒木の下に逃げ込まれない様にと、必死でドラグを絞めて耐えていると、一旦、目の前の激流の中で定位した後、やられました、体をクルンと回転させ、鉤を外して逃げてゆきました。

まずは30cmほどのアメマスがヒットキャッチできたニジマスはおチビちゃん真夏の花、エゾノサワアザミ

2尾ともジャンプしたため、ニジマスに違いありません。しかもそのサイズは、どう見ても2尾とも50cm以上はありそうな大ニジマスでした。ドラグを緩めると倒木の下に逃げ込むし、ドラグを締めると体を回転させて鉤を外して行く・・・どないしたらええねん!・・・ったく、こういう狭くて倒木だらけの釣り場で、大ニジマスを確実に取り込む術が判りません。結局、釣れたのは30cmまでのアメマスが3尾と、チビニジマスが2尾だけでした。雨が降ったら、こりゃ、絶対にリベンジじゃわい。もぅーーーーー、悔しいったらありゃしない!!

【使用タックル】
IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、CastawayPE25lb(1.5号)+GrandMaxFx2.5号、
Sukari50ssDeep/ニジマス、Bretton#2銀赤