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ミニオフレポート

北海道釣行日誌2024(4)(6月21〜30日)


北海道は引き続き、渓流釣りのトップシーズンです。ニジマス・アメマス・ブラウン・オショロコマと、何をやっても1年で一番楽しい季節です。そんな中、新潟から釣友のもっくんがやってきました。予定は29日までの9日間で、釣りの可能な日は実質1週間ほど。北の地は2回目の、もっくんの今回の目標は、ズバリ大ニジマスです。しかし、次の1週間ほどは、意に反してお天気があまり良くありません。はたして、デリケートな大ニジマス君を攻略できるのでしょうか。(下写真は、モンカゲロウの阿寒湖と雌阿寒岳)

注:釣り場の特定を防ぐため、風景画像に大幅な修正を加えるか、同イメージの別の場所の写真を使用しています。ご了承下さい。


【6月22日(土)新潟からもっくんがやってきた】

21日昼、空路で新潟のもっくんがやってきました。その日のうちに阿寒湖まで3時間の移動。風の弱い予報が出ていたため、この日から2日間、二人でボート釣りを楽しむ事にしました。ただ、当初の予報とは裏腹に、朝からどんよりとした暗く寒い日で、これでは大ニジマスはまず釣れません。そのため、この日も最初からアメマス狙いで出艇することに。遠来のもっくんのために、この日はいつもより少し早く、朝7時前に出船しました。早朝はベタ凪の平和な時間が過ぎて行きます。

阿寒湖のボート釣り券\2,000-、2人分朝からどんよりとした寒い日で低活性水温は早くも16℃台後半と高い

しかし、もっくんも「持って」ますね。まず釣れないだろうと思っていたニジマスが、なぜか8時ころ、もっくんのちょっとしたキャスティングでヒットしてきました。36cmと小ぶりでしたが、湖のニジマスは高速で泳ぎ回っている魚のため、ヒヤヒヤものの大暴れ。楽しめた様です。その後はハンドトローリングを続けましたが、8時半ころから活性が上がり、ポツポツとアメマスのヒットが続き始めました。ただ、冬用の防寒具の必要なくらいの寒さで活性は低く、しかも型は小さめで、この時期にしては寂しい状況が続きました。

8時頃もっくんのニジマス36cm(Click)寒い日のためか岸からの釣り人は少ないこんな浅い場所の岩の間から49cm

10時半頃、小さな島にボートを横づけして休憩中、すぐ近くの岩だらけの浅瀬にもっくんがヒョイとミノーを投げ込むと、あれま、49cmもある大きなアメマスが飛び出してきました。トローリングではこの日、最大でも47cmでしたが、この日はもっくんのキャスティングでの釣果がニジマス、アメマスともに光りました。低活性とは言え、阿寒湖のボートフィッシングは良く釣れます。結局この日は、もっくんにニジマス36、23cmの2尾とアメマス49、47、41、41、30cm台5尾の計9尾。私はもっくんのエスコート役に徹しているため、アメマス47cmと26cmの2尾だけでした。

キャスティングで釣れた49cm(Click)もっくんとアメマス49cm私はアメマス47cm、36cmの2尾だけ

【使用タックル】
CarddiffNX/S83ML、VanquishC3000、CastawayPE30lb(2号)+Nanodax17.5lb、
TailWalkKeison(鮭鱒)90、StradicC3000、CastawayPE30lb(2号)+Nanodax20lb、
Sukari60deep/Rグリーン(SBL改)、C-Mission35gピンク(SBL改)、他

【6月23日(日)もっくんと2日目も阿寒湖で】

この日も前日と同様に、風の弱くどんよりとした寒い日でした。それでも前日にニジマスが釣れていたため、この日はやや沖合の水深15m前後のラインを早めの速度でハンドトローリングしました。ただ、気になったのは、マス達の泳層が既に10m付近になっていたことです。例年より水温の上昇が明らかに早く、モンカゲの羽化も既に終わっている様です。日曜にも関わらず、岸からの釣り人はめっきりと少なくなっていました。もっともボートでの釣りの場合、この時期はまだ、浅い場所に残っているマス達がいて、十分に釣りになるものです。

2日目のボート釣り券\2,000-、2人分水温17℃は前日と同様、泳層は10m前後日曜でも岸釣り師の数は少な目
釣りあげた魚からは大量のワカサギジギングに来たアメマス51cm(Click)アメマス51cmともっくん

ただ、漁協の人に話を伺ったところ、今年はなぜかアメマスは小さめで、その代わりかサクラマスが良く釣れている様です。本命のニジマスは例年通りに少ない様でした。さて、釣りの方は、前日とそれほど変わらず、アメマスが中心でしたが、ニジマス狙いの釣り方をしていたためか、納竿寸前の15時過ぎになり、もっくんのミノーに41cmの良型ニジマスがヒット。強烈な引きを楽しんでくれた様です。そしてこの日の釣果は、もっくんにアメマス51cm、40cm台2尾、40cm未満5尾、ニジマス41cmの計9尾。私にアメマス47cmまで4尾と、まずまずの結果でした。

最後に釣れたニジマス41cm(Click)もっくんと美形ニジマス41cm私はアメマス47cmまで4尾の釣果

【使用タックル】
CarddiffNX/S83ML、VanquishC3000、CastawayPE30lb(2号)+Nanodax17.5lb、
TailWalkKeison(鮭鱒)90、StradicC3000、CastawayPE30lb(2号)+Nanodax20lb、
Sukari60deep/Rグリーン(SBL改)、C-Mission35gピンク/チャート(SBL改)、他

【6月24日(月)午後から十勝で雨の中の釣り】

この日は当初、大雨の予報でした。釣りは諦め、移動と休養の日と決めていましたが、午前中に十勝まで移動すると、午後から雨が小康状態となり、14時頃からはほぼ雨が上がってしまいました。こうなると釣りをしない訳には行きません。そして、雨の濁りで大物を期待しましたが、残念ながら透明度は平時とさして変わらず、ガッカリでした。それでも、雨具を着ながら、ホームの渓でミノーやスピナーをキャストすると、前日から急激に気温が下がったにも関わらず、魚たちの活性はまずまずで、小さなニジマスが次々とヒットしてきました。

午後から十勝の渓でニジマス狙い急に寒くなったが活性はまずまずこんなチビヤマメが2人に次々と釣れた

2年前にもっくんが北海道にやって来た時は10月で、ホームの渓では寒波が入るとまるで魚がいない様に活性が下がりましたが、6月のこの時期は、朝から晩まで何らかの虫たちが羽化を続けているため、それほど活性は下がらない様です。ただ、近年のホームの渓は釣り人が激増し、大物たちは何度もなんども釣られ続けていて、ルアーやフライには見向きもしてくれません。短い時間でしたが、結局、この日は35cmまでのニジマス数尾づつと、なぜか小さなヤマメが随分と沢山釣れました。

それでも適度な濁りで小物天国もっくんはこんなニジマス3尾とヤマメ私は35cmまでのニジマス3尾とヤマメ

【使用タックル】
IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、CastawayPE25lb(1.5号)+GrandMaxFx2.5号、
Sukari50ssDeep/オイカワOB、Bretton#2銀赤、他

【6月25日(火)十勝のホームの渓はチビマス祭り】

この日は雨上がりで、しかも気温が急上昇してくれたため、魚たちの活性も相当に上がるだろうと、大いに期待して、再びホームの渓を攻めてみました。なるほど予想通りに活性は十分に上がっていて、チビマス達の反応は素晴らしかったのですが、ただそれでも、大物たちはスレ切っているのか、見向きもしてくれない状況で、ガッカリでした。朝一番に入ったポイントは、YouTubeで2週間ほど前に餌釣り師が50cmオーバーを連発していた場所であり、大物が相当数泳いでいたハズなのですが、我々の釣果は尺にも届きませんでした。

ホームの渓で大物狙いのつもりが・・どこへ入ってもこんなチビマスが連発こんなチビヤマメは嫌になる程も釣れた
2つ目の釣り場でもチビマスの嵐3つ目の釣り場はホームの渓の支流こちらでも25cmまでの小物ばかり

午後からはチビマスに辟易としてホームの某支流に入ってみました。こちらではもっくんに良型のヒットがあったものの、大バラシ。ただ、こちらの支流は釣り人が少ないためか、本流のニジマス達と比べると素直なお魚さんが多い様で、ここぞと言うポイントで気持ちよくお魚さんが反応してくれました。もっとも、雨上がりと言えども水量は少なく浅く、40cm程度までは釣れた実績があるものの、大ニジマスはいない様子。結局、この日はもっくんに小さなニジマスが数えきれない(20尾以上?)ほど釣れ、小物のキビキビとした引きを十分に楽しめた様です。

夕方は再びホームの下流部の渓へこんなチビマスなら幾らでも釣れた私はというと33cmまでの小物ばかり

【使用タックル】
IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、CastawayPE25lb(1.5号)+GrandMaxFx2.5号、
Sukari50ssDeep/オイカワOB、Bretton#2銀赤、他

【6月26日(水)釣り人の少ない小河川で大物狙い】

もっくんの北海道釣行5日目は、ホームを諦め、午前中は十勝の別の大物河川に入渓しました。本当は某ダムのインレット等を釣りたかったのですが、なぜか釣り人が非常に多く、午前中の3ヶ所の釣り場は全て先行者が入っていました。そのため、入渓できたのはもう11時頃でしたが、この時、既に活性はピークになっていた様で、最初のポイントでもっくんが再び良型をヒット。しかし、またまた大バラシ。管釣りのニジマスと違って、北海道のニジマスは大暴れし、実にうまく鉤を外してきます。もっくんには新鮮な経験だった様で、なかなかうまく行きません。

小物に飽きて足寄地区の大物河川へ最初のポイントで良型を大バラシ足寄からの雌阿寒岳と阿寒富士(Click)

この大物河川でも釣り人が多く、午後の遅い時間は近くの某支流に入渓してみました。この渓はなぜか雨が降っていなくても常に濁っていて、ルアーでは釣り易いのですが、フライマンには不人気の渓です。そのため釣り人は少な目で、これまで40cmくらいまでの実績のある、言わば「最後の砦」の様な釣り場でした。この作戦は概ね良かった様で、最初のポイントでもっくんのSukari50にまずまずのニジマスがヒット。バレない様に慎重にやりとりすると、もっくんの北海道の渓では最大の36cmを釣り上げる事に成功。ここでも北の強烈なニジの引きを楽しめた様でした。

濁った小河川へ移動、ルアーに好反応Sukariに出たもっくんの36cm(Click)私は28cmまでのチビばかりだった

【使用タックル】
IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、CastawayPE25lb(1.5号)+GrandMaxFx2.5号、
Sukari50ssDeep/オイカワOB、Bretton#2銀赤、他

【6月27日(木)大ニジマスを求め阿寒湖でリベンジ】

この日から北海道はとても良いお天気で、急激に気温が上昇しました。活性の上がる大チャンスの残り2日間を、どこで釣るか悩みに悩みましたが、結局、もっくんの希望で、再び阿寒湖に向かいました。大ニジマスのリベンジ釣行です。8時半ころ出艇しましたが、当初はやはり反応がありません。10時ころになって1尾だけ小さなアメマスがヒット。その後も静かな時間が経過しましたが、11時近くになって突然、もっくんのロッドが暴走し始めました。それは強烈な魚信で、ドラグを唸らせ左右に走り回り、暫くの間、姿が見えません。

阿寒湖のボート釣り券\2,000-、2人分雲一つ無い快晴の大ニジマス日和水温は17℃台前半、泳層は既に10m超

数分の格闘の末、ネットに納まったのは51cmの大ニジマス・・・と当初は2人とも疑いませんでしたが、後ほど写真をよく見ると、尾びれの切れ込みなどから、どうやら大サクラマスの様です。ただ、斑点が側線下部にも僅かに有り、顔もやや丸みが有って、しかも体色も緑がかっていたため、この時点で、もっくんの北海道の目標である「大ニジマスを達成!」かと大喜びしてしまった訳です。夜になり2人でビールを呑みながら、少々悔しい思いで次の日にリベンジを持ち越しました。ちなみに、このサクラはもっくんの湖での過去最大サイズであり、引きも姿も大ニジマスに負けじ劣らずの大物をゲットできたのは、十分に満足できるものが有った様です。

11時頃、もっくんに強烈な魚信(Click)ニジマスそっくりの大サクラ51cmもっくんのアメマス最大は51cm

その後はポツリポツリと大小のアメマスがヒット。お昼を過ぎて15時前になり、もう一つのドラマが待ち構えていました。ヤイタイ島東の馬の背付近をトローリングしていると、2人のロッドがほぼ同時に大きく曲がりました。非常に珍しい、サクラマス48cmとニジマス46cmのダブルヒットだったのです。滅多に釣れないサクラとニジマスが同時に釣れるとは、こんな事もあるんですね。そして、更にこの30分ほど後には、もっくんに53cmの大アメマスもヒット。結局、この日の釣果は、もっくんにサクラ51、48cmの2尾とアメマス53cmまで7尾の計9尾、私にはニジマス46cm、サクラ48cm、アメマス48cmまで5尾の計7尾と、想定通りの大漁でした。

ニジとサクラのダブルヒット(Click)良型ニジマス46cmと私最後の最後に私に来たサクラ48cm

【使用タックル】
CarddiffNX/S83ML、VanquishC3000、CastawayPE30lb(2号)+Nanodax17.5lb、
TailWalkKeison(鮭鱒)90、StradicC3000、CastawayPE30lb(2号)+Nanodax20lb、
Sukari60deep/OB鮎(SBL改)、C-Mission35gピンク(SBL改)、他

【6月28日(金)ラストも阿寒湖で大ニジマス狙い】

もっくんの北海道釣行も、いよいよこの日が最後でした。前日にニジマスそっくりの大サクラを釣り上げていたもっくんは、今日こそは大ニジマス!と勇んでの出艇でした。ただ、この日は前日と変わらない良いお天気の暖かい日でしたが、湖面の下は少々状況が変化していました。前日に気温が26℃(今年2番目)まで上昇し、一気に表層水温が1℃以上も上昇。魚たちの泳層も前日より少しばかり深くなっていました。この僅かに見える違いが、釣果に大きく影響した様で、10時半ころから釣れ始めたアメマスは、小型ばかりでしかもヒット数も激減していました。

2日目のボート釣り券\2,000-、2人分この日も晴れの暑い日のニジマス日和水温は18℃を超え、表層の釣りの限界

よく見ると大島回りなどの岸釣りの人気ポイントには誰もおらず、どうやら魚たちが深い場所に移動し、岸釣りの季節は終了の様でした。そこでお昼過ぎ、ミノーの手前1mほどに自作の潜行板を取り付け、深い層をトローリングしてみることに。すると、あれよあれよと言う間に40cm超えの良型が3尾も連続ヒット。ただ、もっくんはこの潜行板の釣りが余り好きでは無い様で、ハンドトローリングで頑張り続けました。確かに潜行板やレッドコアの釣りでは、ロッドはただただ重く、ヒット時の小気味良い引きもありません。楽しさ半減なので無理もありません。

12時半ころ、私に来たニジマス32cm大島回りなど岸釣り師は皆無だったこの日の私の最大はアメマス49cm

そして、そのままハンドトローリングを続けていると、16時半ころからもっくんのロッドにもアメマスが連続ヒットし始めました。夕方になり、魚たちが表層近くに浮いて来たのです。そして17時半頃にはサクラマス44cmが、そして、納竿ギリギリの18時半過ぎ、今釣行で最大の丸々と良く太った非常にパワフルな大アメマス56cmがヒット。結局この日の釣果は、もっくんにサクラ44cmとアメマス56cmまで8尾の計9尾、私にはアメマス49cmまで7尾と小ニジマスの計8尾と、2日連続の大漁でした。特にもっくんには、最後の最後にこれまでに無い様な、強烈な引きを楽しむ事が出来た様で、大満足の最終日となってくれました。

17時半 もっくんのサクラ44cm(Click)最後の最後に来たアメマス56cm(Click)強烈に引いた大アメマス56cmともっくん

さて、こうやって新潟のもっくんの北海道釣行は、無事終わりました。もっくんとは2000年頃から新潟のBuuさん、風玉さん、たかちゃんらと一緒に釣りに来ていて、もう24年の付き合いです。初めて出会った当時、彼はまだ中学生であり、今ではもっくんは私にとって息子の様な存在です。5年前にBuuさん、風玉さんが亡くなった今も、彼との付き合いが新潟メンバーとの付き合いとして残っています。今回は惜しくも?大ニジマスは手にできませんでしたが、来年以降もまた、大ニジマスを求めて、いつでも北海道へ来てもらいたいと思っています。

【使用タックル】
CarddiffNX/S83ML、VanquishC3000、CastawayPE30lb(2号)+Nanodax17.5lb、
TailWalkKeison(鮭鱒)90、StradicC3000、CastawayPE30lb(2号)+Nanodax20lb、自作潜行版、
Sukari60deep/Rグリーン(SBL改)、RedPepperBaby(SBL改)、他