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単独釣行レポート

北海道釣行日誌2024(1)(5月24〜31日)


今年も北海道にやってきました。ここ数年は、キャンピングカーを利用して、6月初から10月末ころまでの5ヶ月程度の滞在となっています。しかし、今年は新潟下越でのイワナ釣りが壊滅状態であり、予定を早めて5月23日には北海道入りとなりました。北海道ではこの時期、産卵を終えた平野部のニジマス釣りが最盛期を迎える他、終盤を迎えた海でのサクラマス・アメマス釣りが楽しめます。他にも海から源流まで、ありとあらゆる釣りが最も楽しい時期となりつつあります。(下写真は、釧路の海サクラマス釣り場)

注:釣り場の特定を防ぐため、風景画像に大幅な修正を加えるか、同イメージの別の場所の写真を使用しています。ご了承下さい。


【5月24日(金)恒例のビッグファイト松本】

今年も無事、北海道遠征釣行を開始できました。しかし、この6月に73歳になる筆者は、頻繁なWebサイトの更新作業が体力的に厳しくなってきており、これまで以上にのんびりと書きたい時に書くスタイルでレポートをお送りしたいと考えています。さて、今年の新潟下越のダム湖のイワナ釣りは本当に悲惨な状況でした。そのため、GWの5月4日には下越での最終釣行を終え、その後はヒマに任せて管釣りでお世話になる日々が続きました。5月21日に東京で外せない用事があったため、北海道入りは23日の津軽海峡フェリーとなったという訳でした。

標高の高いBF松本は未だ新緑だった38cmほどのオショロコマも釣れる40cmほどのブルックも釣れた

さて、この日24日は、まずは例年通りに道南の管理釣り場ビッグファイト松本さんにお世話になりました。最近は多くの管釣りで放流魚のサイズが小型化していますが、こちらの釣り場でもその傾向は同様で、今回は60cmを超える大物は最上流側の大物池でも数尾だけしか見られませんでした。ペレットフライを使用して大物を狙って釣る事で、なんとか今回も65cmまではヒットさせられましたが、年々大物を釣り上げる事が難しくなっています。他の池にも大物は入っている様ですが、多くは小さな魚ばかりで、大物を釣り上げるのは至難の業となっています。

サイトフィッシングでなんとか釣れたこの日最大のニジマス65cm(Click拡大)異様に寒く、お客さんは2人だけだった

【使用タックル】
3000円の#5/6中古フライロッド、NoBrand1850円WF-6Fライン、EchoIonFlyReel4/5、TiemcoStandard0X9F、
GrandMaxFx1.75号、Kマラブー、Kフライ、ペレット茶管付グレ3号、他

【5月26日夕・27日朝(日・月)時期遅れの海サクラマス】

25日は一気に釧路市まで移動しました。道内では3〜5月にかけて、海のサクラマス・アメマス釣りが盛んであり、終盤を迎えた海サクラを狙おうと、この地を訪れました。実は海サクラは釧路の他に、道南の日本海側の海岸や内浦湾で、また、オホーツク南部の海岸や知床でも盛んに行われています。しかしながら道南地方は既に時期が遅いらしく、またオホーツク方面はポイントの情報を良く知りません。釧路近辺の海のポイントは以前からある程度知っていたため、仕方無く釧路の地を選んだという訳です。

日曜午後は強風で釣り人は20人ほど40cm足らずのアメマスが中心なぜか特鰭(八角)もスレ掛かり

ただ、現場に到着してガッカリしました。折角、道南から4時間近くかけて大移動してきたにも関わらず、この地でも既に終盤を過ぎていて、サクラマスは殆ど釣れなくなっているらしいのです。今年は北海道でも季節の移り変わりが異様に早く、既に5月の気候では無くなっていた様です。釣り場は南向きの砂浜ですが、26日夕方は南風が強い悪条件で、休日にも関わらず釣り人は20人ほどだけでした。釣り場で聞き込んだ所、サクラマスはルアーで1尾と餌釣りで1尾のみ釣れていたようです。私も頑張りましたが、40cm足らずのアメマスが2尾釣れただけでした。

月曜でも早朝は30人ほどの釣り人体高も全長も馬力もサクラマスそっくりの海アメマス51cm(Click拡大)

27日も私にしては珍しく、早朝5時には現場に到着し釣りを開始しましたが、この日はちょっとしたドラマがありました。釣り場に到着して正に第1投目でした。いきなり強烈な魚信が出て、良型の魚が走り始めたのです。その魚は頭を振りながら左右に高速で泳ぎまわり、しかも20mほどの距離で、幅の広い白い大きな魚体がギラリと波頭に見えたのです。「よっしゃーー、サクラ来たぁーー」と両隣の釣り人と一緒になって喜んだのですが、足元まで寄せて来てガッカリでした。体高のある白い魚体には斑点があり、サクラマスそっくりのアメマスだったのです。

岩壁ではサクラが2尾ほど釣れていた小さなヌマガレイも2尾ほどご愛敬でこんなオマケも

でもま、50cmを超えるアメマスは最近では珍しいらしく、ヒヤヒヤしながら引きを楽しませてくれたお魚さんには感謝です。以前はこの地でも60cmを超えるほどのアメマスが良く釣れていた様ですが、ここ数年は温暖化のせいか小型化が激しく、今では40cm足らずのアメマスが中心となっている様でした。そしてこの朝は、サクラマスは早朝に砂浜で1尾と、6時ころに近くの岩壁で2尾が釣れるのを確認していますが、他の釣果は良く判りませんでした。恐らく釣り人5〜10人に1尾程度の釣果であり、そろそろこの釣りも終了の様でした。

【使用タックル】
TailWalkKeison(鮭鱒)90、StradicC3000、CastawayPE30lb(2号)+Nanodax20lb、
C-Mission35/28g/ブルーピンク/ピンク、プロビアスプーン20/30g/緑/赤金、他

【5月28日(火)激流の中から今年初の大ニジマス】

この日は夜半から雨模様でしたが、午後から少し移動して釧路川の中流部へ入渓してみました。この付近は以前にも何度か釣りに訪れていますが、どちらかというと秋の大アメマスの釣り場であり、この時期に入渓したのは始めてでした。この付近の釧路川は、まだ雪代の残る屈斜路湖からの水と付近の沢の水を集め、膨大な水量となって強烈な激流となっています。そのため、渓畔を歩ける場所が極く限られていて、釣り人が集中しやすいのが難点です。平日でも釣り人が絶えませんが、この日は雨で入渓者がいない事を祈っての入渓でした。

雨後の釧路川へ今年初のニジマス狙い激流にBrettonを下流へ流し込む1投目ですぐにヒットしてきた32cm

この時期は遡上アメマスがまだいないため、最初からニジマス狙いでスピナーの釣りを試みました。釣り方は瀬頭上流から下流側へスピナーを遠投し、ブレードを回転させながらロッドを左右にゆっくりと動かしつつ、スピナーを下流側へ送り込み誘う方法です。この方法はブレードの回転が保たれるほどの激流でないと使えません。透明度が高かったため、Bretton#1銀のブレードを緑のマジックで塗装したものを使いました。最初のポイントでこの方法を試してみると、誰も釣っていなかったのか、1投目ですぐに32cmほどのニジマスがヒット。気を良くして少し下流側の大場所で、同様の方法でスピナーを流し込みますが、しばらくは何の反応もありません。

激流の後方40mほどで大ジャンプして大暴れした大ニジマス51cm(Click拡大)今シーズン初の大ニジマス51cmと私

しかし尺物がすぐにヒットしてきたのは活性が高い証拠であり、諦めずにゆっくりとスピナーを流し込み続けます。そうして40mほどもラインが出たところで、ゴツゴツという魚信が出て大アワセ。すると遥か後方で良型の魚がジャンプするのが見えました。ニジマスは魚体を回転して大暴れするので、ミノーやスプーンはバレ易いのですが、小さなスピナーは胴体が小さい割に鉤が大きいので、バレる心配はそれほどありません。5分ほどのやり取りの末に寄せて来た魚は、激流に育った砲弾型の見事な大ニジマス51cmでした。今年初の大ニジマスに満足して納竿すると、帰り道の渓畔には、北海道ならではの春の山野草たちが咲き誇っていました。

林間に映えるオオバナノエンレイソウ大きな鮮やかな花のエゾキンポウゲ渓畔に繁茂するイヌナズナ

【使用タックル】
IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、CastawayPE25lb(1.5号)+GrandMaxFx2.5号、
Bretton#1/銀(緑改)、Sukari50SSdeep/Classic、他

【5月29日(水)釧路港で最後の悪あがき】

平日夕方でもこの通りの賑わいしかし、サクラマスの姿は無かった私に釣れた外道の最大はこの42cm

【5月30日(木)十勝へ移動しながら山野草探索】

ユキザサエゾノタチツボスミレナンブソウ
ワスレナグサクシロワチガイソウ(東北も)コンロンソウ

28日の釣りで気が付いたのは、北海道の5月はまだ春から初夏の山野草が多く咲いている事でした。そこで、この日は十勝への移動の途中に、峠道などの道路沿いで山野草を探索してみました。上の6種はいずれも本州でも自生しているものですが、これまで私自身はあまり見る事のなかった花ばかりです。これまで6月10日ころから北海道入りしていましたが、これらの花は道内では見た事が無く、ほんの2週間ほどで季節が大幅に変わる様です。そして夕方、源流域で少しだけ釣ってみましたが、今年も更にオショロコマが減り、ニジマスにほぼ駆逐されてしまっている様でした。これまで見た事の無い様な数のメイフライの乱舞も見られました。

十勝らしい白っぽいオショロコマこんなニジマスがオショロを駆逐夕刻にはメイフライが乱舞していた

【使用タックル】
IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、CastawayPE25lb(1.5号)+GrandMaxFx2.5号、
Bretton#1/銀、Sukari50SSdeep/Classic、他

【5月31日(金)半年ぶりに十勝のホームグラウンドへ】

5月の最終日は、前日より気温が7℃も急低下する寒い日でした。こんな日はデリケートなニジマスはほとんど口を使ってくれず、小物しか釣れません。それでも半年ぶりの十勝ですので、ジッと我慢している訳にも行かず、期待薄のなか、午後からのんびりと、久々のホームグラウンドの渓に立ちました。もっとも大物は望めないため、最初から小物釣りの仕掛けで楽しみました。こういう日は激流の中には魚はほとんどおらず、淵尻に近い深みのある緩い流れの中にニジマスたちは泳いでいます。

半年ぶりにホームの渓へ行ってみたBrettonとSPミノーの流し釣り活性の低い日はこんな緩い流れで釣れる

そんな流れを探し、斜め下流側に対岸ギリギリにBrettonやサスペンドミノーを遠投し、流れに任せてそのまま待つと、ゆっくりと手前側に勝手に流れてきて止まります。そのままジッと何もせずに待っていると、小物が喰い付いてきますので、すかさずアワセを入れるだけです。「流し釣り」と呼んでいますが、こんなバカみたいな釣り方で、2時間ほどで30cmまで7尾ほどの釣果がありました。それにしても、平日でこんな日でも、釣り人の車がそこかしこに見え、結構な混雑ぶりでした。半年ぶりのホーム渓はイヌナズナの黄色い花で埋め尽くされていました。

低活性で最大は30cmの7尾ほどイヌナズナが咲き乱れる(Click)渓畔にワスレナグサが美しい(Click)

【使用タックル】
IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、CastawayPE25lb(1.5号)+GrandMaxFx2.5号、
Bretton#1/2/銀赤/金赤、Ryuki50SP赤腹ヤマメ、他