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ミニオフレポート

2023ダム湖の釣り 無念の終了(5月11〜25日)


ゴールデンウィークには、まずまずの良い釣果の有った今年のダム湖の釣りですが、その後は惨憺たる結果でした。下越地方ではGW終盤に200mm近い豪雨が降り、殆どのダム湖が強く濁ってしまいました。そのため、釣りの出来ない状況が数週間も続いたのです。加えて昨年8月の豪雨災害のため、例年5月末頃に開放されるダム湖へは、今期は入れない事が判明。仕方なく、滅多に行かない福島県の某巨大ダム湖へ出漁することに。最後はそれなりの良型も出たものの、シーズン全体としては、これまでにない魚影の薄さと貧果に終始し、欲求不満のまま早くも無念の終了となりました。

注:釣り場の特定を防ぐため、風景画像に大幅な修正を加えるか、同イメージの別の場所の写真を使用しています。ご了承下さい。


【5月11(木)】

今年はゴールデンウィーク終盤の5月6日から8日にかけ、下越地方は季節外れの豪雨に見舞われました。この時期のダム湖では、渓水が冷たく重いため、暖かい湖水の下部を這う様に流れ、ダム堤体の下の方にある放水口から流れ出て行きます。そのため、ダム上層の水は、入れ替わることが殆どありません。しかし、強い豪雨で大量の濁った水が勢い良く流れ込んでくると、ダム湖水は一気に濁った水と入れ替わります。そしてその後、場合によっては2〜3週間もの長い間、濁りで釣りが不可能になってしまうのです。本命のダム湖も、GW終盤の豪雨で、全く釣りにならない状況に陥ってしまいました。

今年初めての小さなダム湖で釣況調査すぐにもっくんに33cmが出たが・・その後はインレットも含め全く反応無し

仕方なく、この日は4月に徒歩で入渓した小さなダム湖へ向かいました。GWの豪雨地域からは比較的離れた位置にあり、濁りが少なかったからです。このダム湖は、GW過ぎまで林道が開放されなかったため、この日がこのダム湖での今年初のボートフィッシングでした。ただ、既に水温は12℃台まで上がっていて、イワナが釣れるのか、はなはだ怪しい状況でした。水温が高いため、いつもより早めの9時前には出漁しましたが、ボートを出してすぐにもっくんに33cmの綺麗なイワナ君がヒットしただけで、なんと、その後は13時ころまで粘りましたが、全く何の反応もありませんでした。私は久しぶりのオデコを食らってしまいました。

黄色の鮮やかなキジムシロコシノコバイモ可憐なミチノクエンゴサク

【5月12(金)】

翌日ももっくんは休暇だったため、どこへ出漁しようか迷いましたが、思い切って本命のダム湖へ行ってみる事に。ダム湖は未だ強烈に濁っていましたが、インレット付近のごく狭い範囲は透明度が上がり、釣りになるかもと算段したのです。しかし、予想は大外れでした。既に豪雨から5日目でしたが、透明度は未だ50cmも無く、トローリングや普通のキャスティングでは釣りになりそうもありません。仕方なく、ボートを緩い流れに任せて移動しながら、良く目立つジグで湖底を突く様にして誘う手で、なんとか42cmのイワナをヒット。しかし、この日もイワナはこの1尾だけで、14時ころまで粘りましたが、その後はウグイが釣れただけ。2日連続の最悪の日でした。

強い濁りを承知の上で本命のダム湖へこの日、唯一釣れたイワナ42cmもっくんには残念ながらウグイだけ
ミズバショウとリュウキンカあぜ道に咲く紫のキクザキイチゲニリンソウが競う様に咲く

【5月25日(金)】

そしてその後には更にガッカリするニュースが入ってきました。例年5月末に開放される大きなダム湖への林道が、昨年8月の豪雨災害で寸断されていて、今期はもう入れないと言うのです。本命もダメ、小さなダムもダメ、そして最後の望みのダムもダメ・・・万事休スでした。もう東京に帰ろうかとも思いましたが、余りにも欲求不満だったため、最後の悪あがきで、遠すぎて行く気がしなかった福島県の某巨大ダムへ向かいました。こちらのダム湖は5年ほど前に1度だけ入渓していますが、支流のインレットで良型のイワナが釣れたものの、印象はそれほどでも無く、釣り人の多いこともあって、その後は訪問していなかったのです。

出船後30分ほどで釣れた良型、サクラマスの様な鋭い引きを見せた(Clickで拡大)今期最後となったイワナ48cmと私

そして、既に水温がかなり高くなっているだろうと考え、この日は珍しく早朝7時に出船しました。一応これは正解だったのか、ハンドトローリングで30分ほど走ったところで強烈な魚信が出て、上写真の48cmがヒット。これは幸先が良いと、その後の釣果に大いに期待したのですが・・・なぜかその後は全く反応が無く、支流のインレットに到着するまで、3時間近くも静かな時間が続きました。インレットでは未だ水温が5℃台と低く、暫くは反応がありませんでしたが、11時半ころになってようやくもっくんに45pと40cmがヒット。私にもどう見ても50cmオーバーの大物のヒットがありましたが、残念ながら足元でバレてしまいました。

暖かく薄曇りの最高の釣り日和だったインレットではもっくんに2尾もっくんの良型イワナ45cmと40cm
45cmを釣り上げるもっくんトローリングでももっくんばかりもっくんのイワナ43cmとサクラ27cm

実はこの時間帯にもっくんのミノーに60cmクラスの超大物のトレースが見えましたが、残念ながら喰い付いてはくれませんでした。釣り人が多いためかスレていて釣れないだけで、大物は間違いなく泳いでいる様です。そして、13時前からは再び広い湖面をハンドトローリングで探りましたが、なぜかその後ももっくんばかりにヒットが続き、途中からもっくんと同じミノーに替えて釣ったにも関わらず、私には最後まで反応はありませんでした。15時半ころにもっくんが48cmの良型を釣り上げた後は、更に反応が無くなり17時前には納竿としました。結局、もっくんにはイワナ48〜40cm4尾とサクラマス1尾、私は早朝の1尾だけと、完全に「もっくんDay」で終わってしまいました。

5尾目に出たイワナ48cmともっくん斑点のまだらなイワナ、こちらもサクラマスを思わせる強烈な引きだった(Click)

さて、例年であれば6月初まで続くダム湖の釣りですが、今年は1尾だけ大物が出たものの、その後は惨憺たる結果の連続で、あっと言う間に無念の終了となりました。やはり昨年8月の豪雨の影響は否定できず、下越の多くのダム湖で、魚影は著しく減っている様に思えてなりません。また、災害により林道が閉鎖され、アクセスする事すら許されずチャンスを奪われた事も、残念でなりません。思えば、2013年7月の豪雨では、山形県の複数のダム湖で魚影が完全に消え、復活に3年を要しました。しかし、昨年の豪雨では、魚影が薄くなったものの壊滅的な状況では無かった事が幸いでした。来年以降、どの様に魚影が推移するのか、注意深く見守って行きたいと考えています。

岩肌に鮮やかなピンクが美しいイワナシ人里に多く見られる美しいシャガ初夏を思わせるカントウタンポポ

【今回使用のタックル】
ShimanoCarddiffNX/S72L、VanfordC3000HG、SunlineCastawayPE30lb+GrandMaxFX2.5号、
Sukari60Deep/Rグリーン/OB鮎、Sukari85DXS/OB鮎、DaiwaChinookS25g/フルチャート/W-GCH、ブルーピンクジグ25g、他