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単独釣行レポート

北海道釣行日誌2020(8)(8月11日〜20日)


北海道に来て70日を超えました。北海道は本格的な夏の真っ最中となり、暑い日が続いています。しかし、今年の蝦夷梅雨はいまだ続いていて、曇りや雨の日ばかりが続いています。渓の水温は20℃を超える日が多くなり、大雨後以外は釣りになりません。そのため、釣りをお休みする日が多くなるかも知れません。そんな中ですが、引き続き、細かな予定は一切立てず、体調と相談しながら、自由きままに釣り歩き、或いは観光や写真撮影に臨んでいきたいと考えています。今回も、その日に起きた様々な出来事を、写真と文章で日誌形式で綴って行きます。
(下写真は、オオハンゴンソウの咲き乱れる日高のブラウンの渓)


注:釣り場の特定を防ぐため、風景画像に大幅な修正を加えるか、同イメージの別の場所の写真を使用しています。ご了承下さい。


【8月11日(火)】

この日は恐らく今夏の北海道で最も暑い日になったのではないかと思います。朝8時半の気温は既に29℃まで上がり、橋の上から測定した日高の渓の水温は22℃近くなっていました。これではもちろん、釣りになりません。8月9日(17℃:70cmが釣れた)と10日(20℃:全く反応無し)の水温の違いは、渓魚の活性を著しく変化させることを証明してくれています。ただ、それでも9日に良く釣れたという情報が流れているらしく、この日も渓は釣り人たちで一杯でした。地元のフライマンから話を聞く事ができましたが、やはり小さなブラウンが少々釣れただけ、とのこと。結局この日、私は竿を出すことはありませんでした。

朝8時半で29℃、これは今年一番の暑さお盆休みとあって、平日でも釣り人だらけだった

【使用タックル】 ありません

【8月12日(水)】

お盆休みの真っ最中となり、道内の釣り場はどこも釣り人で溢れています。私の様な365連休の人間は、サラリーマン諸氏のお邪魔をしてはいけませんので、こういった日は管理釣り場に限ります。管釣りもお客さんでごった返している訳ですが、お魚さんも沢山泳いでいますので、それほどお邪魔にはならないでしょう。この日は私の北海道で一番好きな管釣りである、道南伊達市の「ビッグファイト松本」さんにお世話になりました。この管釣りは尻別川の最源流部に位置していて、水温も19℃程度と、この猛暑の割には良い条件でした。

ビッグファイト松本:お盆休みとあって、暑い中、沢山のお客さんで賑わっていた最近、ブルックも放流した様だ

ただ、やはり連休の真っ最中ということで、いつもよりお客さんは何倍も入ってました。そのためか、お魚さんたちはかなり神経質になっている様で、久しぶりの激渋でした。殆どのフライに反応が無く、辛うじてペレットフライだけに反応が見られました。お客さんが多かったためか、お昼頃にペレットタイム(ペレット餌を撒いて活性を上げ、お客さんに釣って貰うサービス)があり、8o径の茶色い水に沈むペレットと、真っ赤な浮くペレットの2種類を混ぜて撒いておられる様で、これに合わせて2種類のペレットを交互に使うことで、大物も何とか釣り上げることが出来ました。

朝から30℃を超える猛暑だった混雑して激渋だったが、それでもいつも通り66cmまでは釣れた

【使用タックル】
3000円の#5/6中古フライロッド、NoBrand1850円WF-6Fライン、EchoIonFlyReel4/5、
TiemcoStandard1X9F、NanodaxShockLeader11lb、Kフライ、ペレット茶管付グレ3号、他

【8月13日(木)】

お盆の連休の真っ最中であり、この日も連ちゃんで管理釣り場で遊ぶことにしました。この日訪れたのは、小樽市にほど近い赤井川町にある赤井川TomoPlayParkという、キャンプ場やアクティビティを備えた管理釣り場でした。18年にも訪れていて、超大型は釣れないものの40〜60cm程度のまずまずのサイズが良く釣れる印象の釣り場でした。この日は11時ころから釣り始めましたが、2年前と殆ど変わらない状況が保たれていて、60cmまで、50cm前後の元気なニジマスが6時間ほどで30尾ほども釣れてくれ、十分に楽しめました。また、この釣り場は環境が良く、珍しい蓮の花やワレモコウが咲いていました。

釣り場は大き目の池が2つだけ上の池で大型ニジマスが釣れる管理棟は貨物列車の様でそっけない

この釣り場はペレットやエッグフライが禁止されているため、Kマラブーやトラウトガムなど様々なフライを試してみましたが、なぜかKフライ以外のフライでは殆ど反応が無く、殆どのニジマスがKフライで釣れました。他のフライマンもポツリポツリと釣れてはいましたが、正直、Kフライが一番良く釣れていました。ただ、お盆で釣り人が多く、スレ切っていて、ルアーの人たちには厳しい状況だった様です。そのためか、午前と午後の2回もペレットタイムが有り、管理人さんもルアーマン達に釣らせてあげようと必死の様子でした。人当たりの良い優しい管理人さんでしたね。

コンスタントに60cmまで30尾程釣れた環境は非常に良く、この日は白とピンクの蓮の花やワレモコウが咲いていた

【使用タックル】
3000円の#5/6中古フライロッド、NoBrand1850円WF-6Fライン、EchoIonFlyReel4/5、
TiemcoStandard1X9F、NanodaxShockLeader11lb、Kマラブー、トラウトガム、自作ニンフ、他

【8月14日(金)】

前日まで30℃近い猛暑が続いていましたが、この日の最高気温は21℃と、一気に気温が下がりました。この時期の河川の釣りは水温次第ですが、こういう日は水温が魚の適水温に近づくため、活性が一気に上がり、チャンスとなります。そのため、前日は道南の管理釣り場にいましたが、午前中に大きく200qほど移動し、9日に大アメマスを釣った日高のブラウンの渓へ戻りました。実は9日に餌釣り師が40cmくらいのブラウントラウトを釣っているのを目撃していて、再度、ブラウンを狙ってみたかったからです。今年、私はアメマスやニジマスには恵まれていますが、ブラウントラウトの大物は長い間釣った事がありません。

車を横付けできる超人気ポイントへお盆休みとあって、付近は足跡だらけこんな激流の対岸の緩い流れを狙う

最初に入った釣り場は、河原に車を横付けできる超人気ポイントでした。支流が合流し、その下流が激流になっていて、いかにも大物が付きそうなポイントです。この激流の対岸側の緩い流れにSukari60deepイブキを投入し、5秒ほど沈めてからチョンチョンと底付近で誘いを入れます。この方法を10mほどの間隔で、順番に下流側へ移動しながら釣っていると、支流の合流点から50mほど下流側へ来たとき、下写真のブラウントラウト51cmがヒットしてきました。付近は足跡だらけで、朝から沢山の釣り人が入っていたはずです。しかし、誰もこういった釣り方はしていないのでしょうか。不思議ですね。

自己記録を更新するブラウントラウト51cm、感慨もひとしおだブラウン51cmと私

ちなみに、私はブラウンを狙う釣りをあまりしていないため、これまでの記録は2011年に釣った48cmであり、51cmは記録を更新するサイズでした。その後2つ目に入った釣り場は、下流部の広々とした瀬のポイントでした。釣り場の中ほどまで行って何気なくSukari60deepを投げ込むと、1投目でいきなり強烈な魚信が出て、銀ピカの50cmほどのサクラマスがヒットしてきました。しかし、心の準備が出来ておらず、下中央写真の沈んだ倒木に絡まれてしまい、ライン切れ。17ポンドの強力なリーダーも、木に絡んだ状態で大サクラマスに突進されると、いとも簡単に切れてしまうものなんですね。その後は33cmのアメマスを追加して、なんとなく満足して納竿としました。

2つ目のポイントは広々とした瀬この倒木に絡まれて逃げられた最後に釣れたアメマス33cm

【使用タックル】
SHIMANO_CarddiffN/S83ML、VanquishC3000、SunlineCastawayPE30lb(2号)+NanodaxShockLeader17.5lb、
Sukari60deep/イブキ、Sukari50SSdeep/イブキ、Pintail赤、他

【8月15日(土)】

この日も日高のブラウンの渓を攻める予定でしたが、前夜の豪雨で下左写真の様に泥濁りになってしまいました。上流部に大きなダムを擁する渓は、こうなってしまうと数日間は釣りになりません。仕方なく、この渓をあきらめ、この日は日高の海岸線を走り、えりも岬を経由して十勝方面へと、約200qのドライブを楽しむことに。ただ、終日、雨模様であり、美しい写真が全く撮影できなかったのが残念でした。ちなみに、8月初の週に北海道の最北端を経由して北海道の北半分を回っています。今回は南半分を回ったことになり、今年はこれで北海道をほぼ1周したことになります。えりも岬や稚内方面へ足を向けたのは、もう4年ぶりでした。

前夜の豪雨で渓は泥濁りになったえりも岬を経由して十勝までドライブ8月3日に訪れた、日本最北端の碑

日高やえりもの海岸線では、早くもアキアジ(白ザケ)の遡上が始まっているらしく、殆どの港湾や禁止されていない河口の周辺には、沢山のサケ釣り師たちが竿を林立させていました。今年のサケは例年より少しだけ早く始まった様で、釣果も昨年よりはマシらしい。それにしても、アキアジ釣りは、地元の人たちのお盆の恒例の行事なんですねぇ。一方で、地元の漁師さんたちは、この時期、昆布漁の最盛期であり、お盆の頃は大忙しらしいです。この日は海が荒れていて、波で根のちぎれた昆布を海岸で拾う「拾い昆布漁」(漁師以外が拾うと違法)があちこちで見られました。

アキアジ(白鮭)が釣れ始めていたどこの港湾内もサケ釣り師で一杯荒れる日高の海岸では拾い昆布漁

【使用タックル】 ありません

【8月16日(日)】

お盆の最終日とあって、どこも釣り人が多いだろうと、この日はまたまた管理釣り場の「ファミリーパークさらべつ」にお世話になりました。ただ、この日の帯広市の最高気温は31.4℃と、前日の最高気温20.4℃から実に11℃も気温が急上昇していて、朝からうだる様な暑さでした。餌釣り池の方は子供連れのお客さんで賑わっていましたが、しかしC&R池の方はと言うと、なぜかこんな日でもお客さんは私だけ。それでも、この日は随分と手こずりました。水温が20℃近く、魚たちがフライを口にしようとしないのです。唯一、魚たちが食べているのは、水面で産卵活動をしている糸トンボだけの様で、時折、バシャっと水面を割って大きくライズしています。

ファミリーパーク更別のC&R池お盆最終日とあって餌釣り池は混雑エゾアオイトトンボの産卵を魚が捕食

仕方なく、この日は奥の手を使いました。実はこの管釣りに来た時はいつもそうなのですが、私が最初に歩いて池に近づいて行くと、魚たちが沢山集まってきて、岸辺でうろうろし始めるのです。人影が見えるとペレット餌が撒かれる思って魚たちが集まってくるのです。そこで、20分ほど木陰で休憩をし、後ろ手にしてロッドを隠し持ちながら、池に近づいて行き、魚が集まって来たところでペレットフライをポンと投げ込むのです。すると魚たちは争う様にペレットフライに喰い付いてきます。この様な実に姑息な手段を繰り返し、なんとか5尾目に釣れたのが下写真の73cmでした。しかし、猛暑にバテてしまい、この大物を最後に15時過ぎには退散しました。

池の左端に魚たちが集まってくる5尾目に釣れた巨大なドナルドソン73cm この条件下でよく釣れたものだ

【使用タックル】
3000円の#5/6中古フライロッド、NoBrand1850円WF-6Fライン、EchoIonFlyReel4/5、
TiemcoStandard1X9F、NanodaxShockLeader11lb、Kフライ、ペレット茶管付グレ3号、他

【8月18日(火)】

17日は十勝のニジマスの渓で釣る予定でしたが、帯広市の最高気温の予報が33℃もあり、高水温で釣りにならないと判断。朝から釧路へ移動し、買い物と洗濯などで過ごしました。釧路の最高気温は23℃と、十勝とは別世界の実に快適な1日でした。この日も気温の高い日でしたが、高水温を避けて湧水の渓へ赴きました。朝10時過ぎの水温は13.5℃と、他の渓とは比べ物にならないほど冷たく、魚たちの活性も高いと想像されました。ただ、この渓では最近、餌釣り師による乱獲が横行しているとの噂が有り、魚の数が激減しています。この日も魚影は極端に薄く、5時間ほどで12尾の釣果でした。2〜3年前であれば、20〜40尾は釣れていたでしょう。

湧水の渓の水温は13.5℃と冷たいブルックらしき魚は22pまで2尾イワナも22p止まりと超寂しい

型もどんどん小さくなっていて、この日もイワナは22pまで、ブルックとおぼしき魚が2尾釣れましたが、こちらも22p止まりでした。午後からは少し下流のポイントへ移動して釣りましたが、途中で40cmほどのニジマスがヒットしたものの、藻に絡まれて逃げられてしまいました。この日唯一の大物?は、下写真の43pほどの婚姻色の綺麗なサクラマスでした。8月に入ると海から遡上してきたサクラマスたちが最源流部までやってきます。9月に入ると、今度はアキアジ(白鮭)が大挙して遡上してきます。この日はまだ渓にはサクラマスの姿しか見えませんでした。サクラは本来は釣ってはいけない魚ですが、イワナやブルックを釣っていると、時折、リアクションでヒットしてしまいます。困ったものです。

恐らく今年最少の釣果?、イワナ7pサクラが1尾だけヒット 大場所には5尾ほど定位していたが餌は喰わない

【使用タックル】
ShimanoCarddiffNX/S72L、StradicC3000、SunlineCastawayPE25lb(1.5号)+NanodaxShockLeader12.5lb、
Ryuki50/45S/チャート/赤腹ヤマメ、Sukari50SS/ハヤ、D-Contact60S鮎、他

【8月19日(水)】

この日は久しぶりに風の弱い予報の日だったため、カルデラ湖でボート釣りを楽しみました。ただ、気温は30℃の予報で、しかも朝からほぼ快晴の良すぎるお天気で、厳しい状況ではありました。10時ころに出航したものの、最初はウグイばかり。ただ、11時ころ、なぜか奇跡的に71pの巨大なイトウがヒット。湖でのイトウの記録を更新するサイズでした。しかし、その後は全く予想通りに、14時半ころまで全くの音沙汰無しの状態が続きました。やはりPカンで無風状態では、お魚さんたちもルアーを見破る様で、知らんぷりになるんですね。もう汗だくで日焼けも酷く、参りました。

朝からPカンのベタ凪の暑い日左:ワカサギ、右:ヒメマス?水深15mでもウグイがヒット
11時ころ、唯一釣れたイトウ71p 湖でのイトウの記録更新サイズだったイトウ71pと私

13時頃にはベタ凪の水面を割る様に、ボイルがあちこちで見られました。ボートのすぐ横でもボイルが発生したため、慌ててSukari60deepをキャスティングしてみましたが、Pカンでベタ凪のせいか、全く反応はありませんでした。14時ころになると、天気予報通りに雲が出て来て、そよ風も吹き始め、汗だくからは開放されました。そして、14時半にまずは39pのアメマスがヒット。その後はアメマスとウグイがポツポツとヒットしてくる様になり、16時前には31pほどのヒメマスもヒット。そして、17時を過ぎて日が陰り始めると、水深6m〜15m付近で盛んにライズが発生。魚たちが表層に浮いて来ている様で、ここでレッドコアシステムをハンドトローリングに切り替えました。

お昼頃、ワカサギのボイルが見られたヒメマス31pも釣れたアメマスは47p止まり5尾だけ

17時15分ころ、案の定、48pのサクラマスがヒット。このサクラマスは既に婚姻色が強く出ていて、恐らく海からアウトレット河川を遡上して、このカルデラ湖までやってきたものと推測されました。つまり、釣ってはいけない魚でした。ただ、その後は期待に反して夕マズメの連発は起きず、アメマス1尾を追加しただけでこの日は終了となりました。結局、この日の釣果は、イトウ71p、サクラ48p、ヒメマス31p、アメマス最大47p5尾でした。お盆を過ぎてそろそろアメマスも産卵の準備に入ったのか、アメマスの釣果が落ちて来ている様に思えました。ただ、相変わらずニジマスの姿が全く見えず、不思議でなりません。

恐らく海から遡上してきたであろう婚姻色の強く出たサクラマス48pサクラマス48pと私

【使用タックル】
TrollingRod110、チタノス舟GT3000、MasonLeadCore18lb、NanodaxShockLeader20lb、TrollingPepper100#056、
SHIMANO_CarddiffN/S83ML、VanquishC3000、SunlineCastawayPE30lb(2号)+NanodaxShockLeader17.5lb、
Sukari60deep/OB鮎、他

【8月20日(木)】

この日は終日の雨に加え、前日の炎天下の酷暑のボート釣りで体調を壊した様で、釣りは中止しました。