ミニオフレポート

盛期のダム湖の釣り(5月17日〜28日)


下越・山形では、その後も快晴の暑い日が続きましたが、それでも、あの手この手でなんとか釣果を上げてやろうと、苦労しながらも釣りを楽しんでいます。5月下旬には更にもう一つの大きなダム湖への林道が開通し、初日にはそれなりの釣果を得ることもできました。ただ、季節は数週間も早く進んでいる様で、雪代の落ち着いてしまったダム湖の透明度は、5月中旬で既にジンクリアに近い状況になってしまいました。そのためか、大型の渓魚はなかなか相手にしてくれない様で、中〜小型の魚たちに遊ばれる日が続いています。

注:釣り場の特定を防ぐため、風景画像に大幅な修正を加えるか、同イメージの別の場所の写真を使用しています。ご了承下さい。


下のグラフは今年4月1日から6月3日までの、下越・山形での6観測点の気温の平年差を平均したものです。ご覧の通り、なぜか5月に入ると一気に気温が上昇し、平年を大幅に上回る日が続きました。お天気もしかりで、雲一つ無い様な快晴の日が週末ごとにやってきました。加えて、今シーズンは標高の低い場所での残雪は早期から消えてしまっていて、5月に入ると早々に雪代の濁りは消えてしまいました。上の写真をご覧いただければ判る様に、5月下旬にも関わらず、ダム湖のインレットは超ジンクリアで、川底が丸見えです。これではロクなものは釣れません。


【5月17日(金)】

さて、この日はもっくんが珍しく金曜に休みが取れたそうで、二人で平日のミニオフとなりました。ただ、この日も下写真の様にとても暑い快晴の非常に明るい日で、これでは昼間は釣れそうもありません。そのため、二人で相談し、前週より更に早く、早朝5時に待ち合わせ、朝の時合いを攻めてみる事にしました。昼間は明るくなり過ぎて、ほとんど釣りにならなくなってきていたからです。それにしても・・・新潟市の外れからやってくるもっくんは、この日、朝3時に起きたそうです。ご苦労さまでした。

5月に入って以降、快晴続きだイワナ30cm、25cmの次に40cmがこの日も気温は真夏並みだった

6時過ぎにはインレット下流部の一番のポイントに到着しましたが、しかし、この日は前週とは少し様子が違っていました。このところ、平野部では数日間も夏日が続いており、どうやら雪代が僅かながらも夜のうちから出ている様で、いつもより少しだけですが濁りが入っている様でした。そのためか、真昼間は予想どおりに渋かったものの、結構な数の渓魚を釣り上げることができました。どうやら、ほんの僅かな濁りが有るか無いかで、釣果は大きく変わってくるようです。ただ、なぜかこの日はもっくんの調子が悪く、午前中は私ばかりにイワナがヒットしてきました。不思議な日でした。

もっくんと私に30cm台が7尾ほど続き、10時半過ぎに、やっとこの47pが来たイワナ47cmと私
9時半過ぎに私に来た37cm良型を次々とリリースそしてもっくんにも良型45cmが来た

6時過ぎに尺イワナ、6時半ころに25cm、続いて40cm、更に尺イワナと続き、9時過ぎになってようやくもっくんにも32cmがヒット。しかしその後も、私に37cm、35cmと続き、10時45分ころになり、上写真の47cmがヒットしてきました。この時点でもっくんは1尾だけ、私は既に大物も含め7尾の釣果です。ただ、過去にもこういった現象はたびたび見られていて、同じ様なミノーを同じ様な所に同じ様に投げているにも関わらず、引く速さや引き方など、微妙な何かのちょっとした違いで、お魚さんに好かれる日と嫌われる日がある様ですね。長年この釣りをやっていますが、なぜそんな差が出るのかは、未だに良く判っていません。

11時半過ぎにインレットから500mほど下流でヒットした大イワナ48cmもっくんとイワナ48cm
その後も私にイワナ40pと41cmと良型が連続ヒットこの日は終日快晴だった

ただ、もっくんも長年この釣りをやっている大ベテランです。11時を過ぎたころから俄然と巻き返しを見せてきて、11時過ぎに45cm、そして、12時前になって上写真の48cmをヒット。なんだかんだと言って、結局この日は最大サイズで1cm負けてしまいました。しかし、その後も私に40pを少し上回るサイズが4尾続き、数の上では最後まで私の方に軍配が上がりました。最終的な釣果は、私にイワナ47,42,41,41,40,40,37,35,30,30,25cmと大物6尾、合計11尾とウグイのオマケが1尾、もっくんにはイワナ48,45,35,35,32cmの大物2尾、全部で5尾と、なぜかニジマスの34cmとウグイのオマケ1尾付きとなり、結構な大漁で楽しませて頂きました。

この日は私に良型が続いた 42cmこの日6尾目の大物、イワナ41pなぜか最後にもっくんにニジマスも
野生のアヤメ、シャガリュウキンカニリンソウ

【5月24日(金)】

この週は車の調子が悪く、修理のために私は月曜から東京に帰りました。しかし、ネットで某サイトを見てビックリ。例年6月初に開通するもう一つのダム湖への林道が、今年は例年より早く既に開通していたのです。しかも、修理するための部品の在庫が無いとかで、車の修理は延期となってしまいました。そのため、私は車の応急処置を施し、大慌てで下越へ戻りました。ただ、件のダム湖に到着したのはもう15時を回っていたため、ボートの釣りは諦め、岸からのスプーンの投げ釣りで魚影を確認しました。ほんの1時間ほどの釣りでしたが、2か所からそれぞれ35cm、30cmのイワナがヒット。魚影は間違いない様でした。

もう一つのダム湖への林道が開通水位は例年よりかなり低かったプロビアの遠投で30cm台が2尾
カントウタンポポユリワサビ早くもタニウツギが満開だ

【5月25日(土)】

そして、翌日はもっくんと二人でこのダム湖を攻めました。まだ林道が開通したばかりで殆ど釣り人は入ってはいない様でしたが、ただ、前日の下見の時に、既に本流のインレットへ小型ボートで入渓した人がいた様です。この時期のダム湖は、ワカサギが産卵のためにインレットへと集まっていて、それを追いかける様にイワナの大物がごく狭い範囲に集まるため、本流のインレットへ一番乗りした人にこそ大物のチャンスが待っているものです。ただ、この時期のインレットの水温は未だ低く、朝早ければ釣れるというものではありません。時合いを見抜くタイミングが大切なのです。

この日も朝から雲一つ無い快晴だったこの日はもっくんにヒットが続いたもっくんのイワナ37cm
ダム湖はもうすっかり初夏の景色だ10時になってやっと私にも34cmほとんど同じポイントで続いて37cm

そのため、この日はまずはダム湖の広い場所で、トローリングでサクラマスとイワナを狙うことにしました。お天気は相変わらず快晴で、平野部では30℃超えの真夏日の予報が出ていて、時合いを見極めるのは極めて困難な状況です。そして、この日はなぜか前週と違い、早朝からもっくんばかりにヒットが続きました。ただ、釣れるのは中型ばかりで、なぜか40pを超える大物は皆無です。どうやらダム湖全体の透明度が例年と比べてとても高くなっていて、早朝にも関わらず、快晴で明るいこの日は、魚に仕掛けを見切られてしまっている様でした。

10時頃、2人に34cmがダブルヒットもっくんは変わらず調子良い 32cm続いて私にもイワナ35cm
インレットは高透明度で不発だった少し下流部へ戻りサクラ35cmまたまたもっくんに35cm

本流のインレットへは10時半ころ到着しましたが、途中、下流部でイワナの中型がバタバタとヒットしてきました。ただ、ここでも釣れたのは30p台の中型のイワナばかりで、大物は姿を現してはくれません。そして、本命のインレットに到着すると、渓を見てガッカリしてしまいました。この時期にしては超の付くほどのジンクリアで、快晴の非常に明るい陽射しもあって、深さ3mほどの川底が丸見えなのです。良型のイワナのチェイスが2尾ほど見られたものの、釣果はゼロ。どうやら、のんびりし過ぎて時合いを見逃してしまった様です。

14時過ぎに私に来た39cmすかさずもっくんにも35mまたまた39cmのダブルヒット
16時半過ぎ、この日のクライマックスがやってきた サクラマス47cmサクラマス47cmと私

この日はダム湖上でも汗の出るほどの暑さで、お昼ごろにはぐったりと疲れてしまい、その後はインレット近くの沢の出口で1時間ほどを昼寝タイムとしました。沢の冷たい水が空気を冷やし、吹き下ろしてくるため、とても涼しく快適な空間となっているのです。そして、午後からは再びインレットの下流部を釣っていますが、15時頃に二人そろって同時に40p弱の良型をダブルヒットした以外は、中型のイワナばかりの代わり映えのしない釣果が続きました。ただしかし、15時を過ぎたころからは再び広い場所へ移動し、トローリングを試みてみました。夕方のベストタイムに、大型のサクラマスを狙うためです。

もっくんとサクラマス47cmなんと5分後には、もっくんにも同サイズのサクラマスがヒット
17時半ころ、このダム湖では珍しいアメマス41cmも来たアメマス41cmともっくん

そしてこの作戦は大当たりした様で、16時半ころ、インレットから5qほどの地点で、まずは私のロッドが大きく曲がりサクラマス47cmがヒット。写真を撮影し、やおらボートを発進すると、すぐに今度はもっくんのロッドが唸り始め、不思議にも全く同じ47cmのサクラマスがヒット。その後は中型のサクラマスやイワナがヒットし、最後に17時半ころ、もっくんに41cmの斑点の大きなアメマスがヒット。結局、この日は大型のイワナは出なかったものの、下記の様ななんとも仲の良い釣果を上げる事ができ、十分に楽しめました。

K++ :サクラマス47,35,25cmの3尾、イワナ39,39,37,35,35,34,34cmの7尾、計10尾
もっくん:サクラマス47,30,25cmの3尾、アメマス41、イワナ39,37,35,35,34,32cmの7尾、計10尾

ピンクの鮮やかなヤシオツツジカラマツソウアズマシロガネソウの袋果

【5月28日(火)】

さて、この日は今年初めて、山形県内のダム湖へ赴いています。今年は山形県の共通遊漁証を購入しなかった事に加え、一部の山形県内のダム湖において「ブラックバスによるワカサギの被害を抑えるため、ダム湖内のルアー釣りを全面禁止」とする漁協が現れたため、余計に山形県に足が向かなくなってしまいました。まだブラックバスが放流されている訳では無いのに、放流されると困るからルアー釣りをイワナ釣り師も含めて全面禁止にするというのは、如何なものなんでしょうか。もっとも、山形県内のダム湖は、ここ数年、急速に釣れなくなってきていて、昨年も一昨年も、釣行はほんの数回づつしかありませんでした。

この日、今シーズン初めて山形のダム湖を訪問してみた12時半過ぎに釣れたイワナ34cm

このダム湖も、13年の豪雨で一時は全く魚影が無くなってしまいましたが、2年ほど前から魚影が回復し始め、昨年は40p超えのイワナも僅かながら釣れる様にはなっていました。ただ、この日は残念ながら、釣り始めたのがお昼近い時間であったため、しっかりと魚影を確認することはできませんでした。フローターを浮かべて2時間ほど頑張ってみたものの、釣れたのは30p台の中型が2尾だけでした。大き目の魚のチェイスも見られたことから、恐らく早い時間帯に釣っていれば、昨年並みの釣果は得られたのではないかと考えています。しかしそれにしても・・・、5年以上前のイワナの釣れっぷりと比べると、既に往年の釣りの魅力は無くなってしまっている様です。

魚影はそれなりに有る様だ13時半ころに釣れた尺イワナ今年は共通年券を買っていない

【今回使用のタックル】
ShimanoCarddiffNX/S72L、StradicC3000、SunlineCastawayPE30lb+SeaguarGrandmaxFX2.5号、
Sukari60Deepイブキ/OB鮎/クラシック/アクアマリン、Sukari85DXSイブキ/OB鮎、Pintail赤金20g、他