ミニオフレポート

2019年シーズン開幕(4月13日〜4月14日)


2019年も渓流釣りのシーズンが始まりました。温暖化などで年々釣れなくなっている東北の渓ですが、今年の釣況を占うべく、初釣行に出かけました。今年はとても雪解けが早く、幾つかのダム湖では早くも水不足の様相を呈していますが、それでもなんとか良型を手にするこができ、まずは一安心しているところです。季節は平年より2週間ほども早く推移している様で、既に畦畔は野草花の花盛りを迎えていました。平成の最後を迎え、悲しいお知らせも幾つかありますが、まずは今年最初の釣行レポートをお届け致します。

注:釣り場の特定を防ぐため、風景画像に大幅な修正を加えるか、同イメージの別の場所の写真を使用しています。ご了承下さい。


平成最後のシーズンとなる今回は、まず最初にお伝えしなければならない事が幾つかあります。その1つめは大変悲しいお知らせです。掲示板でも既にお伝えしましたが、19年来の釣友である新潟のBuuさんが、この1月25日に亡くなられました。昨年春から白血病で入院されていましたが、秋には一度回復され、また元気に釣りに復帰して頂けるものと信じていました。しかし、今冬になり体調を崩され、急逝されました。63歳でした。まもなく定年を迎えられ、思いっきり釣りを楽しめる年齢になる直前の急逝は、余りにも悔しくてなりません。Buuさんのご冥福を、心からお祈り申し上げます。

新潟のBuuさんと石巻の風玉さん(2013年9月北海道にて)2019年度 新潟県遊漁承認証

平成最後の数か月は、私にとって喪失感の大変大きなものとなりました。実はBuuさんだけではなく、同じ釣友の風玉さんも音信不通となっています。昨年5月に石巻市に里帰りされましたが、この1月末を最後に連絡が全く取れなくなり、生きておられるのかどうかすらも良く判らない状態です。加えて3月に入り、私の母が92歳で老衰で亡くなりました。更に加えて、その10日ほど後に、16年飼っていた愛犬の柴がやはり老衰で死んでしまいました。おりしも平成は間もなく終わり、新しい令和の時代がやってきます。私自身もまた、無事に新しい時代を迎えることができる様に願うばかりです。


そして最後は、共通遊漁証のお話です。今年から山形県の共通遊漁証の購入を止めることにしました。実はここ数年、山形県内での釣行は激減しており、昨年はたった4回だけでした。それでも山形県の渓流を応援するつもりで、購入を続けていましたが、しかし、今年から遊漁証が20,000円に大幅に値上げされてしまいました。そのため、今後は個別の漁協の日釣り券を購入することで対応することにしたと言う訳です。但し、個別の漁協の日釣り券は、容易に釣り場の特定を招いてしまう可能性が高いため、当サイトで釣り券の写真などを公表することは控えさせて頂きます。ご了承下さい。

【2018-19年の冬】

さて、今回も少しだけ今冬の積雪などの状況について振り返っておきたいと思います。下表は私の主に釣行する地域に近い地点の気象データですが、ご覧の様に今シーズンは12月・1月に積雪が多かったものの、その後は降雪が少なく、しかも3月の気温が平年を大幅に上回る状況となった様です。そのため、標高の高い山の上などでの残雪は未だ多いものの、標高の低い中山間部では既に残雪は殆ど消失してしまったのではないかと推測されます。実際、今回釣行した2つのダム湖では、4月13日時点で、既に湖畔の道路には残雪はほぼありませんでした。ただ、暖かい日には高山からの緩い雪代がまだまだ続くのではないかと考えています。

【4月13日(土)】

さて、今シーズンは4月12日に下越入りし、この土日は、Buuさんの親戚のもっくんにお付き合い頂きました。ただ、ホームのダム湖を見て愕然としました。下右写真の様に、水位が異様に低い(ほぼ最低水位)のです。このダムはこの時期の最低の放水量が決まっていて、雪代が少ないためにダム湖に水を貯めきれていない様でした。実際、インレットの水量は初夏と変わらない少なさで、しかもジンクリア。そのため、インレットからかなり離れた場所でも透明度が非常に高く、深さ5mほどの湖底が丸見えなのです。これでは釣りになりません。それでも午前中に少しだけ竿を出してみましたが、2人とも全くの反応なし。ジンクリアの湖水に鯉たちが悠然と泳いでいるだけでした。

大幅に低い水位で釣りにならないジンクリアの湖水に鯉が多数例年なら右の小山は水没している

そして、午後からは別のダム湖へ大移動しました。ただ、こちらのダム湖では、湖周道路には残雪はほぼ無いにも関わらず、ゲートには鍵が掛かっていて、車では入れません。数年前までは、雪の少ない年は3月からゲートが開放されていたものですが、最近のお役人は保身しか考えていない様です。仕方なく、40分ほどの徒歩での入渓となりました。こちらのダム湖は放水が少ないのか、ダム湖の水位は平年のこの時期と変わらない状況でした。時間はもう14時を回っていましたが、いつものポイントに入ると、もっくんの3投目にいきなり魚信が出てくれました。この時期はなぜかまだ小型が多いのですが、もっくんの今年最初の獲物は35cmの綺麗なイワナでした。

仕方なく午後は別のダム湖へ移動こちらもジンクリアだが幾分マシ釣り始めてすぐにもっくんにヒット
もっくんの今年最初の獲物は35cmもっくんとイワナ35cm1時間ほど後に私にも34cmがヒット

ただ、その後は快晴の明るい陽射しのせいか、魚信が続きません。しばらくしてもっくんにイワナのトレースが見られたが喰い付いてくれず、その後は私のロッドに明確な魚信が出て1瞬ヒットしたものの、すぐにバレてしまいました。そして1時間以上もたった15時半過ぎになって、またまた私のロッドに魚信が出て、これまた同じ様なサイズのイワナ34cmがヒット。ただ、時合いは16時ころまでだった様で、その後はパッタリと反応が無くなってしまいました。GW頃まではまだまだ水温も気温も低く、真昼間の暖かい時間帯(概ね9時頃から16時頃)に活性が高くなる様です。そして、なんだか2人で仲良く同じ様なサイズを1尾づつ釣って、この日はおしまいでした。

今年は既にフキノトウは終盤だ湖畔に紫の映えるキクザキイチゲ早くもカタクリが咲いていた

【4月14日(日)】

翌日も同じダム湖で粘りました。この日は前日と違って薄曇りの暖かい日で、釣りには良さそうな日和でした。2人で9時ころから昨日と同じポイントで釣り始めましたが、しかし、なぜか反応は全くありません。少し移動して隣のポイントに来た時、ようやく私のロッドに魚信が出て、グリーンバックのやや細めの38cmがヒット。もっくんにも尺クラスのイワナのトレースが見られた様でしたが、11時を回るとまたまた反応が無くなってしまいました。どうも昼近くになって雲が取れ、快晴に近い非常に明るい状態になったのが良くなかった様です。その後は大きくポイントを移動しながら、Run&Gunを繰り返しました。

この日も昨日午後と同じダム湖へ9時半ころ、私に38cmがヒットしかしその後は暫く反応が途絶えた

幾つかのポイントを巡るうちに、以前、Buuさんと一緒に良く釣っていた、このダム湖1番のポイントに近づいてきました。付近は着水点の水深が5m程度の、緩やかな掛け上がりが長さ200mほども続く絶好のポイントです。時間はまだ12時過ぎ。どうせ釣れないだろうとDコン63鮎を遠投し続けていると、ポイントの中ほどまで来たところで、いきなりガツンと来てくれました。良く太ったこの日最大の44cmの良型でした。シーズン初期は中小型が中心となるのですが、2日目にして良型がヒットしてくれたのは、少しだけ希望の持てる明るいニュースになってくれました。

12時半過ぎになり、ようやく良型がヒット 斑点の非常に綺麗なイワナ44cmイワナ44pと私

この時点でまだ釣れていないもっくんも、負けじと付近にミノーを投げ続けますが、しかし、その後はまたまた反応が無くなり、湖面は沈黙してしまいました。この日も16時ころで時合いは終了だろうと考え、15時近くになったところで朝一番に攻めたポイントに戻り、再度挑戦することに。そして、この作戦が功を奏したのか、ぎりぎりの15時半近くになって、もっくんにも34cmがヒット。めでたく2人とも2日とも、オデコにならずに済ませられたと言う訳でした。しかし、2日で2人でたった5尾の釣果ですので、この時期の岸からの釣りが如何に効率が悪いかが良く判りますね。

もっくんは15時半近くに待望のヒット綺麗な34cmほどのイワナもっくんとイワナ34cm

さて、この様に2019年のシーズンも無事に幕を明けてくれました。次週からはダム湖の水位も上がり、また、ゲートも開放される予定のため、いよいよボートを使った釣りを始められそうです。ただ、温暖化による季節外れの洪水や干ばつが、渓魚の産卵や生育環境に大きな影響を与えていると考えられ、渓流の魚は東北でも北海道でも、年を追ってますます釣れなくなってきています。はたして、今年の釣況がどの様になって行くのか、気がかりでなりません。(法要などのため、4月25日ころまで釣行予定はありません。)


【今回使用のタックル】
ShimanoCarddiffNX/S72L、StradicC3000、SunlineCastawayPE30lb(2号)+SeaguarGrandmaxFX2.5号、
D-Contact63鮎/チャートヤマメ、Sukari60Deepイブキ/OB鮎、Sukari50ssDeepアクアマリン/イブキ、他