ミニオフ・単独釣行レポート

16年ダム湖の釣り終了(5月27日〜6月19日)


今年の後半は2馬力船外機を活用し、標高の高い大きなダム湖を攻める作戦で良釣果を上げています。そして、前回のレポート以後も、大型のイワナやサクラマスがコンスタントに釣れ続けています。ただ、気温や水温の上昇とともに釣果が少しづつ落ちてきている事に加え、老齢の私には高温で辛い季節となりつつあり、6月の12日を最後に今シーズンのダム湖の釣りを終了としました。しかしながら、梅雨の雨で水温・気温が低めに推移しており、その後も好調に釣れ続けてはいる様です。今レポートでも、内容のほとんどが魚の写真ばかりになってしまったことをお詫び致します。

注:釣り場の特定を防ぐため、風景画像に大幅な修正を加えるか、同イメージの別の場所の写真を使用しています。ご了承下さい。


【5月27日(金)】

前週に非常に良い思いをした私は、大雨の降った翌日の金曜になって再び出漁しました。渓流の釣りであれば大雨の直後は大釣りのチャンスとなる訳ですが、しかしダム湖では少々事情が異なっている様でした。途中、濁る沢が入っているのか、10時ころ出航して間もなくはメコン川状態の強い濁りでしたが、少しインレット方面へ移動すると透明度が上がり始めたため、いつもの様にハンドトローリングを開始しました。しかし、幾ら流してもまるで反応が無いのです。前週に釣れたポイントは全て反応が無く、釣り始めて3時間ほど経過してやっと釣れたのは30cmほどのウグイでした。

雨後の好機と思ったが・・・14時過ぎになり、やっと35cmなぜかウグイの連発

釣り始めてもう4時間も経過した頃、やっと35cmのイワナ君がお相手してくれましたが、その後もウグイの連発で、イワナやサクラマスの姿はサッパリ見えません。どうやら濁りが入るとダム湖ではイワナやサクラマスはどこかへ退避してしまう様で、ウグイの天国となる様なのです。更に、ウグイだけではありませんでした。インレットから500mほど下流で強烈なアタリが出て、こりゃ大イワナか!と思ったのも束の間、ギラリと光った魚体は黄色みを帯びた大きなウロコに包まれていました。40cmほどの鯉でした。その後はインレット下流部で36、31、24cmのイワナを追加できましたが、結局、大物には出会うことなく納竿となってしまいました。

大イワナかと思ったが40cmの鯉インレット下流で出た36cm31cm、24cmを追加して終了

【5月29日(日)】

この日は1週間ぶりのBuuさんとのミニオフでした。Buuさんはこちらのダム湖には、今年一度もまだ入っておらず、早朝に取り敢えずインレットを見に行く事に・・・、しかし、相変わらずの超ジンクリアで魚影は全く見えません。途中、キャスティングやトローリングを試みますが全く反応は無く、インレットでの釣りは完全に終わっています。今年は本当に季節の移り変わりが早いんですねぇ。当然ですが、その後はトローリングでダム湖を探る事にしましたが・・・、しかし、この日はなぜか魚の喰いが浅い様で、お昼ころまではバラシの連続でした。40cmクラスのサクラやイワナを含み、5尾ほどバラシてしまい、午前中に獲り込めた魚はなんとゼロ。

早朝のインレットは超ジンクリア午後になってバラシが無くなったBuuさんの尺ちょっと

さて、5月も末ころになるとダム湖の表層は渓魚には高過ぎる水温となってきます。すると水深10〜15m付近に水温の急激に下がるサーモクライン(水温躍層)と呼ばれる層ができ、この層の直下を渓魚やベイトのワカサギが泳ぐ様になります。通常のハンドトローリングではラインを20m程度出して、水深2〜3m付近をトレースしますが、この時期はより深い場所をトレースできる様に、ラインを40〜50mも出してハンドトローリングを行う事になります。我々の良く使うima社製sukari60deepは、非常に深い所を泳いでくれる優秀なミノーであり、このロングラインのハンドトローリングであれば、水深5〜6mもの深い層を探る事が可能となります。

午前中はバラシの連発 14時過ぎになってようやく出た45cmイワナ45cmと私

また、ミノーの手前1mほどの所に20〜40号のオモリを付けたり、小型の潜行板を取り付けたりして、より深い所を探る簡易なダウンリガーで釣る方法もあります。この日は、私は40m以上のロングラインのハンドトローリングで、Buuさんはオモリを付けたダウンリガ―でこのダム湖を攻めました。実を言うと、エレキではバッテリがすぐに無くなるため、ダム湖では6月初までの比較的水温の低い時期だけしか釣っておらず、より水温の高い時期を狙った事は殆どありませんでした。2馬力船外機の導入で、広範囲を1日中釣る事ができる様になり、こういった釣法を試せるようになったと言う訳です。

夕方、Buuさんに良型サクラ続いて私も41cmを追加Buuさんのサクラ40cm/イワナ36cm

そして、この日は午後から雲が出てくれたためかバラシは少なくなり、14時過ぎになりようやく釣果が見られ始めました。Buuさんはダウンリガーのみで、40cmのサクラマス、36、30cmのイワナをゲット。私はハンドトローリングで45、41、32cmのイワナとチビサクラマスをゲットできました。いずれもちょっとした岬の先端や枯れた木立や大岩の沈んでいる場所でヒットしています。(なお、本レポート中の緑色の背景の写真は、大きなバットに柔らかい生地の人口芝を敷き、浅く水を入れ、その中に魚を入れ撮影したものです。魚は撮影後にリリースしています。)

【6月3日(金)】

この週は火曜から木曜まで大荒れの天気でした。金曜は釣りには絶好の曇空の予報であり、勇んで8時過ぎから出漁してみましたが、予報は大ハズレの快晴に近い良いお天気でした。時折曇ってくれるのですが、すぐに強い陽射しが照り付け、お魚さんたちはサッパリ反応してくれません。それでもこちらのダム湖は水温が幾分低いためか、虫たちの飛び始めた10時ころからポツポツとアタリが出始めました。どうやら長い雨で急激に水温が下がったためか、気温の上がる時間帯になって魚たちが活動を始めた様です。

天気予報は曇のハズがピーカン曇った瞬間に出たイワナ42cmインレット下流で出た36cm

まずは10時過ぎ、インレットから1kmほど下流で31cmがヒット。次に少し上流で26cmを追加、その後はウグイがヒットし、更に12時半ころにはインレット下流で42cmがヒットしてくれました。不思議にも、これらの魚はほとんどが曇った瞬間に釣れており、強い陽射しが出ている時にはウグイしか釣れていません。15時ころからは大きな雲が出始め、帰路では36cm、35cm、31cmのイワナがヒット。そして、夕刻のかなり薄暗くなった時間に、この日の最大である43cmがヒットしてきました。ただ、なぜかこの日は小さなものも含めてサクラマスは1尾も釣れておらず、その理由は不明です。

帰路、トローリングに来た35cm更に、31cmも追加最後の最後にこの日の最大43cm

【6月5日(日)】

さて、この日もBuuさんとのミニオフでした。このところ、日曜は良く晴れた日が多かったのですが、この日は幸いにも朝からどんよりとした曇天で、概ね釣りには適した日和であり、早朝から良く魚たちが反応してくれました。この日もBuuさんはオモリを使った簡易なダウンリガーで、私はロングラインのハンドトローリングで攻めました。7時前には出漁しましたが、まずは直後の7時過ぎにハンドトローリングで私にサクラマス43cmがヒット。予想通りに幸先の良いスタートでした。その後30分ほどして、今年最高のドラマが待ち構えていました。素晴らしい時合いの到来でした。

出漁直後にヒットしたサクラマス43cm この日は出だしから好調サクラマス43cmと私
ドラマの始まりは大物サクラマスサクラ41cmとBuuさん深さ10mでヒットした41cm

両岸が切り立ち、水深15m程に棚状の台地が有り、沢山の枯れた木立が沈んだポイントに差しかかった時でした。まずBuuさんに小さなサクラマスがヒットしたのですが、すぐにリリース。再びダウンリガーを流し始めると直後に今度は41cmのサクラマスがヒット。写真を撮影して再びダウンリガーを流し始めると、ほぼ同じポイントでまたまた40cmのイワナが喰い付いてきました。どうやら大型魚の集まっている場所の様であり、ボートをグルリと回してもう一度同じ場所を流してみると、やはりBuuさんのダウンリガーに今度は43cmのサクラマスがヒットしてきました。

イワナ41cmとBuuさん上のサクラマスとほぼ同じポイントで出たイワナ41cm

続いて同じポイントで今度はサクラマス43cmサクラ43cmとBuuさん

私はロングラインのハンドトローリングでしたので、ポイントの遥か後方にミノーがあり、釣れません。仕方なく試しにミノーを15mほど沈めてジギングの様にしてリーリングしてくると、1投目で尺ほどのイワナが追いかけてくるではありませんか。ならばと、少し方向を変えてもう一度ジギングを試みると、底から追いかけてきたイワナが水深5mほどのところで勢いよく喰い付いてくるのが見えました。41cmのイワナでした。更に方向を変えて2回ほどジギングを繰り返すと、今度は38cmのサクラマスがヒット。100mにも満たない狭い範囲で、大型のイワナ・サクラマスが続けて5尾も釣れた事になり、これには本当に驚かされました。

今度は私にジギングで41cm更に、サクラ38cmも追加40cmクラスのイワナを大バラシ

ただ、流石に6尾もの魚を釣り上げると場荒れしたのか、反応がプツリと途絶えてしまいましたので、仕方なく通常のトローリングを再開です。そしてこの時点で、私もオモリを装着したダウンリガーに切り替える事にしました。なぜなら、ダウンリガーの方がライン長が短く、魚が先にそのミノーを見つけて喰い付いてしまう様で、ハンドトローリングでは部が悪いと判断したからです。その後、9時半ころになって、今度はBuuさんに40cm超えのイワナがヒットしてきましたが、これは惜しくもバラシ。しばしの休憩後の11時半ころ、今度は私のダウンリガーに、この日一番の47cmの立派なイワナがヒットしてきました。

11時半ころ、深さ17mの湖底から飛び出した47cmこの日最大のイワナ47cmと私

その後も12時ころにはBuuさんにイワナ38cm、続いて私に小さなサクラマス、再び休憩を挟んで14時過ぎには私にイワナ35cmがヒット。その後は晴れてきたために、一旦はインレットの様子を見に行きましたが、ジンクリアで釣れそうもないため折り返し。15時ころ、インレットからの帰り道の水深4mほどの浅場で私にサクラマス41cm。更に、15時半ころにも私に小さなサクラマス。良く晴れてしばし反応が途絶えますが、17時ころ、今度はBuuさんにも小サクラマス、そして、最後はBuuさんにイワナ35cmがヒット。久々にとても楽しい1日を過ごすことができました。

12時頃、イワナ38cmヒットBuuさんの38cm私もトローリングで35cmを追加
休憩後の15時頃、私にサクラ41cm小さなサクラも時折ヒット最後はBuuさんにイワナ35cm

【6月8日(水)】

どうやらこの時期、お天気が良いとサッパリ釣れなくなる様です。そのため、予報を見て曇天のハズのこの日、出漁することに決め、山奥の釣り場近くまで移動してキャンプしました。・・・がしかし、朝起きてガッカリでした。昨夜までの予報とは打って変わって、ほとんど快晴に近い青空が広がっていました。しかも朝から気温が異様に高く、真夏日になりそうな気配。ただ、すでに食料も買い込んでいて、諦めて仕方なく出漁しました。釣り始めたのは8時を回っていましたが、9時ころになって時合いが来たのか、40cmのサクラマスと39cmのイワナがたて続けにヒット。その後も小さなサクラマスらしきアタリが3回ほどありましたが、鉤に乗りません。

出航後すぐに出たサクラ40cm続いてすぐに今度はイワナ39cm午後になってやっとイワナ35cm

しかし、そうこうしているうちに時合いは去ってしまったのか、その後はサッパリでした。次にヒットが有ったのはもう11時ころで、小さなサクラマス。12時半になってイワナ26cm、13時半に同27cm、そして15時近くになってようやくイワナ35cmがヒット。その後もチビサクラやウグイがヒットし、汗をダラダラとかきながら、とても疲れた割には小物ばかりのなんとも情けない状況が延々と続きました。ただ、18時を回ったやや薄暗く頃になって、再び時合いが到来し、ようやくサクラマス42cmがヒット。その直後にも更に巨大なサクラマスがヒットしましたが、惜しくもライン切れ。納竿となりました。

夕方、薄暗くなってようやく出てくれた42cm ピーカンは釣れないサクラマス42cmと私

【6月12日(日)】

この日はBuuさんとの今シーズン最後のミニオフでした。まだ6月中旬だと言うのに、今年は季節が早く、異様に暑い日が続いていました。この日も天気予報ではピーカンで真夏日になる模様。しかも前夜に相当な雨が降っていて、さっぱり期待できません。そのため、まだ涼しい夜明けとともに釣ろうと、珍しく4時半に出漁しましたが、しかし釣れたのは下写真の2尾だけでした。5時ころ私に来たサクラマス40cmと6時ころにBuuさんに来たイワナ36cmでした。その後はたまにアタリがあると全てウグイであり、早めの15時過ぎに納竿しました。雨で濁りが入るとウグイの天国となる様です。しかもドピーカンでは釣れないのも仕方ありません。

私には早朝5時にサクラ40cm6時にBuuさんにイワナ36cmこの36cmが最後、15時ころ納竿

【6月19日(日)】

この日、私は東京でしたが、Buuさんからの便りでは、早朝5時ころ出漁し、梅雨空で結構な釣果が見られたとの事でした。自作の小型の潜行板によるダウンリガーで、水深10mほどをゆっくりした速度でトローリングされた様子。出航直後に強烈なアタリが出て超大物を大バラシ。その後は、なんと今シーズン最大のサクラマス52cmの他に、サクラ43cm、イワナ43cm、41cmをヒット。他にも小さなサクラマスやウグイのヒットもありましたが、10時半ころには晴れて日射しが強くなって来たため、午前中で納竿されたそうです。もう一艘、レッドコアの釣り人がおられたそうで、そのかたも47〜40cmのサクラ・イワナを釣っておられた様です。

Buuさんのサクラマス52cm 河川遡上物と変わらぬ迫力だ深場ではまだまだ釣れ続けている

例年であれば6月の声とともにダム湖の釣りは終了としていましたが、今年は2馬力船外機の導入で、バッテリを気にする事なく巨大なダム湖を隈なく探る事ができる様になり、新たな釣法でインレットの釣り終了後も大物を釣り上げ続けることが可能になりました。現在も試行錯誤中ではありますが、ダウンリガーやロングラインのハンドトローリングで深い層を狙うことにより、これまで手を付けていなかった大物たちに巡り会える様になったのは、新鮮な喜びでした。奥只見湖や猪苗代湖では真夏から秋にかけてもレッドコアなどで大物が釣り上げられています。我々の釣法でも同様に遅い時期まで釣果が見込めるのではないかと期待しています。

【今回使用のタックル】

トローリング/キャスティング:LibertyClubEging832ML、StradicC3000、PE2号+SeaguarGmFX1.75号
ダウンリガ―:TailWalkKeison90、Biomaster3000、PE2号+ShockLeader20lb+SeaguarGmFX1.75号
Sukari60Deep/OB鮎/メブキ/イブキ/アクアM、D-Direct/CY/鮎(赤腹)、D-Contact63/CY/鮎(赤腹)、Ryuki70S/60S/ヤマメ/鮎、他