ミニオフ・単独釣行レポート

16年ダム湖の釣り開幕(4月8日〜20日)


2016年もダム湖の釣りのシーズンが開幕しました。2年前より突如として釣れなくなった下越・山形のダム湖ですが、今年のその状況は更に深刻で、釣っても釣っても何も釣れない日々が続いています。例年であれば年初のレポートは初釣行日の釣果をお届けしているのですが、今年に限っては2週間分のレポートを一挙にお届けする恰好になってしまいました。その理由は、初釣りから2週間、全く何も釣れないと言う異常事態が発生していたからです。今、下越・山形のダム湖の釣りは、壊滅状態となっています。

注:釣り場の特定を防ぐため、風景画像に大幅な修正を加えるか、同イメージの別の場所の写真を使用しています。ご了承下さい。


【4月8日(金)】

2016年度の山形県共通遊漁承認証・新潟県遊漁承認証まずは例年最初に入るダム湖へ

昨年10月に東京都国立市へ再度転居し、首都圏暮らしも今年で3年目を迎えました。元々、都会暮らしの好きでは無い私は、4月の声を聞くと体がウズウズして野山へ繰り出したくて仕方なくなってしまいます。今年は例年よりかなり残雪が少なかった様で、ネットの情報を見る限りでは、下越・山形の季節の移り変わりは、平年より2〜3週間も早い様です。そのため、昨年より2週間ほど早い4月8日に今年のダム湖の初釣りを敢行しました。そして、まずは例年最初に訪れる某ダム湖へと向かいましたが、予想通りに残雪は異様に少なく、例年であれば雪上の歩きを要求されるこの時期に、車で湖畔まで入れてしまいました。

5か所ほど探るが反応は無し午後からはホームのダム湖へ岸釣りで3時間ほど粘るが反応無し

残雪でボートはまだ出せなかったため、岸辺から5ヶ所ほどのポイントを丹念に探りましたが、残念ながら反応は全くありませんでした。このダム湖では一昨年は2回の釣行で釣果無し、昨年はやはり2回の釣行で小型のイワナが2尾釣れているだけでしたが、今年も貧果の状況は変わってはいない様でした。仕方なく、午後からはホームのダム湖へと移動し、こちらでも夕方の3時間ほどを岸釣りで粘りましたが、やはり反応は全くありません。結局今年の初釣りはノートレース、ノーフィッシュに終わってしまいました。ただ、これはほんの始りであり、その後の異常な貧果の前触れでしかない事に、まだ気が付いてはいませんでした。

今年も福寿草の春がやって来たオオイヌノフグリ水辺に咲くフキノトウ

【4月9日(土)】

今年は山形のダム湖も雪解けが早い2時間ほど粘ったが魚信は無かったここでは2年間、何も釣れていない

翌日の土曜は、少し移動して山形県内のダム湖へと入りました。このダム湖も、3年前までは40cmオーバーのイワナを含め、比較的良く釣れていたのですが、昨年・一昨年と2回づつ計4回の釣行で釣果はゼロとなっていました。どうせ釣れないだろうと最初から気合も入らず、だらだらと2時間ほどの岸釣りを試みましたが、想定通りの結果でした。ヒットは無く、魚影も全く見えません。根掛かりでミノーを2個もロストさせられた割には、なんとも寂しい結果でした。漁業組合へ問い合わせたところ、源流部への渓魚の放流は変わらずに行われているとの事。しかし、このダム湖では3年目でも未だに魚影復活の兆しは見られていない様です。

白のキクザキイチゲツクシが早くも頭を出しているショウジョウバカマは既に終盤だ

【4月10日(日)】

日曜は新潟のBuuさんと10ヶ月ぶりのミニオフを楽しみました。最近はBuuさんのカヌーに同乗させて頂きながら釣ることが多くなっていますが、この日もホームのダム湖にカヌーを浮かべ、2人であーだこーだとお喋りしながらの釣りでした。私にとっても今年初のボートの釣りでした。ただ、この日もダム湖のお魚さんたちはすこぶる静かで、2人ともヒットは無し、魚のトレースも全く無い状況は変わりませんでした。早朝から岸釣りをしていた2人のルアーマンにお話を伺ったところ、30cm前後のイワナが2尾釣れていたらしく、魚影は薄いながらも魚が全くいない訳ではなさそうです。

Buuさんと10ヶ月ぶりの再会ホームのダム湖はこの日も静か今年初のボート釣りだったが・・

また、このダム湖を管轄する漁業組合に放流状況を確認したところ、ダム下の渓流部には、東日本震災の前も後も変わらず定期的にイワナやヤマメの放流が行われているとの事でしたが、ダム湖およびその源流部へは、この10年以上、渓魚の放流は行われていないとの事でした。つまり2年前から突如イワナの殆ど釣れなくなったその理由は、震災や福一原発事故とはなんら関係の無い様なのです。放流の無いダム湖では、自然繁殖による個体の増加を期待する以外には魚影復活の方法は無い訳ですが、このまま気長に待つしか無いのでしょうか。

可憐なカタクリの花白と紫のエゾエンゴサクフキノトウ

【4月13日(水)】

翌週は大きく移動して山形県内の別のダム湖へと入渓しています。こちらのダム湖でも3年前は釣行のたびに35〜40cm超のイワナが数多く釣れていたのですが、2年前の4回の釣行では釣果ゼロ、昨年も全く何も釣れていません。良く釣れていた時期には、インレットにルアーマンが数人、並んで釣っている姿が良く見られたものですが、この2年ほどはそんな光景もすっかり見られなくなってしまいました。この日も全く期待せずに魚影の確認だけのつもりでインレット下部の緩い流れのポイントへと入渓してみましたが、3時間ほど粘ったものの、魚の反応は全く見られませんでした。

今年は山形県も雪が異様に少ないインレットの下流部を岸釣りで探ったが反応は無かった

【4月14日(木)】

そして翌日も同じダム湖で、今度はボートフィッシングを試みています。インレットから2kmほど離れたポイントから出船し、岸沿いにインレットまでの往復約5kmをハンドトローリングとキャスティングで攻めましたが、やはりヒットも無く、魚影も全くみられませんでした。泳いでいた魚を確認できたのはコイのみであり、不思議に思えたのは、あのイヤなウグイの姿すらも見えなかった事でした。そういえば2年前からホームのダム湖でも、ウグイの姿がほとんど見られなくなっています。こちらの漁業組合でもこの数年、変わらずイワナ・ヤマメの放流が行われているそうですが、イワナもウグイも突然なぜ魚影が激減したのか、さっぱり理由が判りません。

翌日は同ダムでボートフィッシング5kmほどをトローリングだが、やはり反応は全く無かった
早くもミツバツチグリが咲く河畔の紫のキクザキイチゲゼンマイも今年は出るのが早い

【4月16日(土)】

しかし、ここまで「釣れないレポート」が続くと、このページをお読み頂いている皆さんも、そろそろイヤになって、読むのを止めてしまおうかと思い始めておられるのではないでしょうか。正直、釣っている私自身も、この日で6日目の釣果無しに相当にガックリと来ていて、今年のダム湖の釣りをもう止めてしまおうかと思い始めていました。それでも止めずに釣りを続けていたのは、残雪の山々や雪代の渓、そしてそこに咲く野草花の美しさが有ったからではないかと思います。ちなみに下越地方ではこの週、桜が満開でした。正に春爛漫の真っただ中なのでした。この日はホームのダム湖での2時間ほどの岸釣りでしたが、もう釣果は追わず、ひたすら無心でキャスティングを繰り返すのみでした。

再びホームのダム湖で岸釣り夕方の3時間ほど、キャスティングを繰り返したが反応は無かった
ミヤマカタバミネコノメソウとオオバキスミレこの日、下越地方の桜は満開だった

【4月17日(日)】

私の7日目は再びBuuさんとのミニオフでした。午前中はやはりホームのダム湖で3時間ほどのトローリングを試みていますが、前回と同じ様に2人には魚のトレースすら見られない全くのノーバイトでした。ただ、午後から釣っていた岸釣りのルアーマンには尺ほどの小さなイワナが1尾だけは釣れていた様であり、極端に薄いながらも魚影はゼロでは無いことも確かでした。しかしながら、我々は余りの反応の無さに嫌気がさし、午前中だけでこのダム湖の釣りは終了とし、午後からは今年初の堰堤プールの釣りにシフトしてしまいました。そのレポートは後日お伝えすることに致します。

日曜は再びBuuさんとミニオフホームのダム湖で粘ったが・・3時間のトローリングは不発
スミレサイシンエンレイソウマルバネコノメ

【4月20日(水)】

さすがにここまで釣れないと、もう止めて東京に帰ろうかとも思いましたが、しかし、一つだけやり残した事がありました。実は今年、2馬力船外機(スズキDF2)を新たに購入していたのでした。そのため、残雪が融けてようやく岸辺まで車で入れる様になったダム湖へ舞い戻り、船外機の試運転を行ったと言う訳です。ただこの日、岸辺には豊富に食べ頃のタラの芽が見られたため、最初は使い慣れたエレキで山菜を採取しながら、ついでにトローリングも行っています。ところがこの日は真昼間にも関わらず、37cmのイワナがヒット。オマケで42cmのスモールマウスバスまでヒット。皮肉にも、山菜採りのついでの方が良く釣れる様です。

新たに2馬力船外機を導入したボートが小さく高速では走れない別のダム湖で船外機の試運転
エレキのハンドトローリングで37p超大物かと喜んだが・・42pのバス船外機で幸先よく37cmを追加

なぜ今回、2馬力船外機を新たに導入したかと言うと、エレキではスピードが遅くバッテリ容量も限られていて行動範囲が狭く、巨大なダム湖を攻略できない事に加え、キャンピングカーでは日にバッテリ1個70%程度までしか充電できないため、3日目以降の釣りではバッテリが足らなくなるという問題があったからです。ただ、船外機は音や振動が大きく、はたしてハンドトローリングで釣りになるかどうか不安がありましたので、価格の高いこともあって、購入を躊躇っていたと言う訳です。しかし、今回の試運転で、その憂慮は不要であった事が判りました。午後から2馬力船外機のみで同ダム湖をグルリと1周する形でハンドトローリングを行うと、なんと37cmと40cmの非常に綺麗なイワナ2尾がヒットしてくれました。

やっと出てくれたイワナ40cm 今年、ここまでの道のりは余りにも長過ぎたイワナ40cmと私

しかしなんですね、今年は実にダム湖8日目での初イワナであり、ここまでの道のりは余りにも長過ぎました。この日は3尾のイワナがヒットしてくれましたが、エレキと船外機で実に8時間もの長時間のトローリングでの結果であり、決して魚影は濃いとは言えません。付近の他の4つのダム湖では未だに今年は釣果が無く、今年のダム湖の釣りの状況は過去最悪であり、壊滅的であると言わざるを得ません。5月末ころから始まる1つのダム湖を除き、今後はミニオフ以外の日のこの地でのダム湖の釣りは、もう止めようかと考えています。我々のダム湖の釣りの一つの時代が終わった様です。

【今回使用のタックル】
Daiwa LibertyClubEging832ML、StradicC3000、PE2号+シーガーエース1.75号
D-Direct/CY/鮎、D-Contact63/CY/鮎、Ryuki70S/60S/ヤマメ/鮎、Sukari60Deep/鮎/メブキ、他